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無期転換ルール(5年ルール)とは?契約社員・派遣の転職判断を徹底解説【2026年版】

公開:2026-06-27更新:2026-07-25監修:転職エージェントLab 編集部

契約社員・派遣社員・パートなど有期雇用で働く人にとって、『無期転換ルール(5年ルール)』は将来を左右する重要な制度です。同じ会社で有期契約を繰り返して通算5年を超えると、本人の申し込みによって無期雇用に転換できる権利が発生します。

ただし『無期転換=正社員になれる』わけではなく、転換を待つことが最善とは限りません。この記事では無期転換ルールの仕組み、無期転換と正社員の違い、転換を待つべきか転職すべきかの判断基準、申し込みの方法と注意点を整理し、納得のいくキャリア選択ができるようにします。

目次

  1. 1. 無期転換ルール(5年ルール)とは
    1. 1-1. 無期転換が成立する条件
    2. 1-2. クーリング(空白期間)に注意
  2. 2. 無期転換と正社員は何が違うのか
    1. 2-1. 無期転換で変わること・変わらないこと
    2. 2-2. 無期転換後の労働条件
  3. 3. 無期転換を待つべきか、転職すべきか
    1. 3-1. 無期転換を待つメリットが大きいケース
    2. 3-2. 転職を検討したほうがよいケース
    3. 3-3. 正社員を目指すなら早めの行動を
  4. 4. 無期転換の申し込み方法と注意点
  5. 5. 派遣の『3年ルール』と無期転換の違い
    1. 5-1. 派遣の3年ルールとは
    2. 5-2. 2つのルールの関係を整理する
  6. 6. 5年・3年を迎える前にキャリアを設計する
    1. 6-1. 選択肢を3つに整理する
    2. 6-2. 正社員転職を視野に入れるなら早めの準備を
  7. 7. まとめ:無期転換を自分のキャリアにどう活かすか
    1. 7-1. 自分の目的別おすすめの選択
    2. 7-2. 迷うなら市場価値を確認してから決める
    3. 7-3. 節目を『キャリアを見直す機会』にする
  8. 8. よくある質問

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無期転換ルール(5年ルール)とは

無期転換ルールとは、労働契約法に定められた制度で、同一の使用者との間で有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えた場合、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるというものです。これにより『契約が更新されないかもしれない』という雇い止めの不安が解消されます。

無期転換が成立する条件

  • 有期労働契約が同じ会社で通算5年を超えて更新されていること
  • 現在の契約期間中に、労働者本人が無期転換を申し込むこと
  • 申し込みがあれば、会社は断れず自動的に無期契約に転換される
  • 転換のタイミングは、申し込み時点の有期契約が満了した翌日から

クーリング(空白期間)に注意

契約と契約の間に一定以上の空白期間(クーリング期間)があると、それ以前の契約期間が通算されずリセットされる場合があります。空白期間が6ヶ月以上(直前の契約期間が長い場合)あると、通算がリセットされる可能性があるため、5年到達を意識する場合は契約の連続性に注意が必要です。

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無期転換と正社員は何が違うのか

無期転換でよくある誤解が『無期転換=正社員になれる』というものです。実際には、無期転換は『契約期間が無期になる』だけで、給与・賞与・待遇は有期契約のときと同じままであることが多いのです。

無期転換で変わること・変わらないこと

  • 変わること:契約期間が無期になり、雇い止め(契約更新拒否)の不安がなくなる
  • 変わらないこと:給与・賞与・退職金・福利厚生は原則として従来どおり
  • つまり『無期のまま、待遇は契約社員時代と同じ』というケースが多い
  • 正社員登用制度とは別物。正社員になりたい場合は登用試験などが必要なことが多い

無期転換後の労働条件

無期転換後の労働条件は、別段の定めがない限り、転換前と同一の労働条件が引き継がれます。会社によっては無期転換と同時に独自の『限定正社員(職種・勤務地限定)』として処遇を改善する制度を設けている場合もあります。自社の制度を就業規則で確認しておきましょう。

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無期転換を待つべきか、転職すべきか

5年到達が近い人にとって、『無期転換を待ってから動くか』『その前に転職するか』は悩みどころです。どちらが正解かは、現職の待遇とあなたのキャリア目標によって変わります。

無期転換を待つメリットが大きいケース

  • 現職の仕事内容・人間関係に満足しており、雇用の安定だけが不安だった
  • 勤務地・働き方が生活に合っており、当面変えたくない
  • 無期転換後に限定正社員として待遇改善が見込める制度がある

転職を検討したほうがよいケース

  • 無期転換しても給与・賞与が上がらず、収入面の不満が残る
  • より高い年収・正社員での採用を狙えるスキル・経験がある
  • 会社が無期転換を避けるために5年直前で雇い止めをしようとしている
  • キャリアアップやスキルの幅を広げたいが、現職では機会がない

正社員を目指すなら早めの行動を

『安定した正社員になりたい』が目的であれば、無期転換を待つよりも、未経験・第二新卒や非正規からの正社員転職に強いエージェントを使って正社員求人に応募するほうが、年収・待遇ともに改善できることが多いです。年齢が上がるほど正社員転職のハードルは上がるため、迷っているなら早めに動くのが得策です。

無期転換の申し込み方法と注意点

無期転換の権利は、申し込まなければ行使されません。会社から自動的に案内があるとは限らないため、自分で権利を理解し、適切に申し込むことが大切です。

  • 申し込みは口頭でも有効だが、後のトラブルを避けるため書面(控えを残す)で行うのが安全
  • 申し込みは現在の有期契約の期間中に行う必要がある
  • 通算5年のカウントは2013年4月1日以降に開始した契約から(それ以前の契約は通算しない)
  • 会社は無期転換の申し込みを拒否できない。拒否や、回避目的の雇い止めは違法の可能性がある
  • 雇い止めや不利益な扱いを受けた場合は、労働局・労働相談窓口に相談する

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派遣の『3年ルール』と無期転換の違い

有期雇用には無期転換ルール(5年ルール)のほかに、派遣特有の『3年ルール』があります。この2つは混同されやすいですが、目的も対象も異なります。派遣で働く人は両方を理解しておくことが大切です。

派遣の3年ルールとは

労働者派遣法では、同一の派遣先の同一の組織単位(課など)で派遣社員が働ける期間は、原則3年が上限とされています(個人単位の期間制限)。3年を超えて働き続けたい場合、派遣先が直接雇用する、別の組織単位に異動する、派遣元で無期雇用される、といった対応が必要になります。3年ルールは『同じ職場で働ける期間の制限』であり、雇用を無期にする無期転換ルールとは目的が異なります。

2つのルールの関係を整理する

無期転換ルールは『派遣元(派遣会社)との契約』が通算5年を超えた場合に適用されます。一方、3年ルールは『同じ派遣先での就業期間』に関する制限です。つまり、派遣会社と無期雇用契約を結べば3年ルールの期間制限の対象外となり、同じ派遣先で3年を超えて働き続けることも可能になります。自分がどちらのルールの局面にいるのかを把握し、派遣会社に今後のキャリアを相談しておきましょう。

5年・3年を迎える前にキャリアを設計する

無期転換や3年ルールの節目は、自分のキャリアを見直す絶好のタイミングでもあります。制度に流されるのではなく、自分がどう働きたいかを起点に選択肢を整理しましょう。

選択肢を3つに整理する

節目を前にした選択肢は、大きく『①現職で無期転換・直接雇用を目指す』『②同じ会社で正社員登用に挑戦する』『③より良い条件で他社へ転職する』の3つに整理できます。それぞれメリットとリスクが異なるため、自分の優先順位(雇用の安定・年収・キャリアの幅)に照らして比較しましょう。早めに方針を決めておくと、節目が来たときに慌てず動けます。

正社員転職を視野に入れるなら早めの準備を

『この機会に安定した正社員になりたい』のであれば、無期転換や3年到達を待つより、早めに正社員転職の準備を始めるのが得策です。非正規で培った実務経験は、伝え方次第で十分な強みになります。未経験・非正規からの正社員転職に強いエージェントに相談すれば、経験の棚卸しから求人紹介、書類・面接対策までサポートを受けられます。年齢が上がるほど選択肢が狭まりやすいため、迷っているなら早めの行動が将来の可能性を広げます。

まとめ:無期転換を自分のキャリアにどう活かすか

無期転換ルールは、有期雇用で働く人にとって雇用の安定を得られる重要な権利です。しかし『無期転換=正社員』『無期転換=待遇改善』ではない点を正しく理解しておかないと、期待とのギャップが生まれます。制度を知ったうえで、自分が何を求めているのかを軸に行動を選ぶことが大切です。

自分の目的別おすすめの選択

  • 雇用の安定だけが欲しい → 無期転換を申し込む(待遇は据え置きが多い)
  • 今の会社で待遇も上げたい → 正社員登用制度に挑戦する
  • 年収・キャリアを大きく変えたい → 正社員として他社へ転職する
  • 5年直前で雇い止めの不安がある → 早めに転職の準備を始める

迷うなら市場価値を確認してから決める

無期転換を待つか、正社員転職に動くかで迷うなら、まず自分が転職市場でどう評価されるかを確認するのが第一歩です。非正規で培った実務経験が、他社では正社員として高く評価されることも珍しくありません。未経験・非正規からの正社員転職に強いエージェントに相談すれば、経験の棚卸しから求人紹介、書類・面接対策までサポートを受けられます。情報収集だけでも、無期転換を選ぶ場合の判断材料になります。

節目を『キャリアを見直す機会』にする

通算5年や3年といった節目は、制度に流されるのではなく、自分のキャリアを主体的に設計し直す絶好のタイミングです。雇用の安定・年収・働き方・成長機会のうち、自分が今最も重視するものは何かを問い直し、それを実現できる選択を取りましょう。早めに方針を固めておくことで、節目が来ても慌てず、納得のいくキャリア選択ができます。

よくある質問

Q

無期転換すれば正社員になれるのですか?

A

いいえ。無期転換は『契約期間が無期になる』制度であって、自動的に正社員になれるわけではありません。給与・賞与・退職金などの待遇は、別段の定めがない限り有期契約のときと同じまま引き継がれるのが原則です。正社員と同等の待遇を得たい場合は、会社の正社員登用制度を利用するか、正社員として他社へ転職する必要があります。無期転換と正社員登用は別の制度だと理解しておきましょう。

Q

5年になる直前に雇い止めされそうです。これは違法ではないですか?

A

無期転換を避ける目的で意図的に雇い止めをすることは、ルールの趣旨に反し、状況によっては違法・無効と判断される可能性があります。これまで反復更新されてきた実態があり、更新を期待することに合理的な理由がある場合、雇い止めには客観的・合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です(雇い止め法理)。不当な雇い止めの疑いがある場合は、証拠(契約書・更新の経緯)を残し、労働局や労働相談窓口、弁護士に相談してください。

Q

派遣社員でも無期転換ルールは適用されますか?

A

適用されます。無期転換ルールは有期労働契約一般に適用されるため、派遣会社と有期契約を結んでいる派遣社員も、同じ派遣会社との契約が通算5年を超えれば無期転換を申し込めます。ただしこの場合の『使用者』は派遣先ではなく派遣元(派遣会社)です。派遣には別途、同一の派遣先での就業期間を制限する『3年ルール(事業所単位・個人単位の期間制限)』もあるため、両者を混同しないよう注意しましょう。

Q

無期転換を申し込むと、会社に居づらくなりませんか?

A

無期転換の申し込みは法律で認められた正当な権利であり、これを理由に不利益な扱いをすることは認められません。とはいえ、職場の雰囲気が気になる場合は、就業規則で制度を確認したうえで、書面で淡々と申し込むのがおすすめです。もし申し込みを理由に嫌がらせや不当な配置転換を受けた場合は、その記録を残し、労働相談窓口に相談しましょう。

Q

無期転換を待つより転職したほうがよいのはどんな人ですか?

A

無期転換しても給与が上がらず収入に不満がある人、正社員としての安定と待遇を求める人、より高い年収やキャリアアップを狙えるスキルがある人は、転職を検討する価値があります。無期転換は『雇用の安定』は得られても『待遇の改善』にはつながりにくいためです。非正規から正社員を目指すなら、未経験・第二新卒に強いエージェントを活用し、早めに動くほど選択肢が広がります。

Q

通算5年のカウントはいつから始まりますか?

A

無期転換ルールにおける通算契約期間のカウントは、2013年4月1日以降に開始した有期労働契約から計算されます。それ以前から働いていても、2013年4月1日より前の契約期間は通算に含まれません。したがって、2013年4月1日以降に開始・更新された契約が通算して5年を超えた時点で、無期転換の申し込み権が発生します。自分がいつから現在の会社で有期契約を結んでいるか、契約書で確認しておくとよいでしょう。

Q

無期転換の申し込みは口頭でも有効ですか?

A

口頭でも法的には有効ですが、後のトラブルを避けるため書面で行うことを強くおすすめします。口頭だと『言った・言わない』の争いになりかねません。申込書を作成して会社に提出し、提出した日付と内容の控え(コピー)を必ず手元に残しましょう。会社が所定の様式を用意している場合はそれを使い、ない場合は自分で『無期労働契約への転換を申し込みます』という趣旨の書面を作成すれば問題ありません。記録を残すことが自分を守ることにつながります。

Q

無期転換すると、定年まで働き続けられますか?

A

無期転換後は契約期間の定めがなくなるため、原則として就業規則に定められた定年まで働き続けられます。ただし、無期転換は『正社員になる』こととは異なるため、定年年齢や退職金・処遇は、その会社の無期転換者向けの規定によります。会社によっては、無期転換者に正社員とは別の定年や処遇を定めている場合があります。長く働くことを前提にするなら、無期転換後の労働条件や定年の扱いを就業規則で確認しておきましょう。

Q

契約の更新時に『無期転換しない』という条件を結ばされそうです。有効ですか?

A

あらかじめ無期転換申込権を放棄させる合意は、原則として無効と考えられています。無期転換ルールは労働者を保護するための制度であり、契約更新の条件として権利放棄を迫るのは、その趣旨に反するためです。仮にそうした書面にサインしても、後から無期転換を申し込める可能性があります。不当な条件を提示された場合は、サインする前に労働局や労働相談窓口、専門家に相談してください。記録(書面のコピーや経緯のメモ)を残しておくことも重要です。

Q

無期転換と正社員登用、どちらを目指すべきですか?

A

目的によります。雇用の安定だけを求めるなら無期転換で十分ですが、給与・賞与・キャリアの伸びしろまで含めた待遇改善を望むなら、正社員登用や正社員転職を目指すべきです。無期転換は待遇が据え置かれることが多いのに対し、正社員登用は処遇そのものが上がります。会社に正社員登用制度があるならそれに挑戦し、なければ正社員として他社へ転職するのが確実です。自分が最も重視するもの(安定か、待遇か、キャリアか)を基準に選びましょう。

Q

無期転換の権利が発生していることに、自分で気づく必要がありますか?

A

はい、基本的には自分で意識しておく必要があります。会社が無期転換の権利発生を親切に案内してくれるとは限らないためです。2013年4月1日以降の有期契約が通算5年を超えた時点で申込権が発生するため、自分の契約開始時期と通算期間を把握しておきましょう。契約書を見返して、いつから働いているか、契約の間に大きな空白期間(クーリング)がないかを確認します。権利が発生したら、現在の契約期間中に忘れず申し込むことが大切です。

Q

無期転換後に労働条件を見直してもらうことはできますか?

A

無期転換は雇用期間の定めがなくなるだけで、賃金や勤務条件は別途交渉が必要です。転職エージェントに相談するのも有効です。

この記事を書いた人

転職・キャリア専門メディア 編集部

転職エージェントLab 編集部

転職エージェントLab編集部は、人材業界出身の運営者が中心となり、実際の業界経験をもとに転職エージェントの情報を調査・発信しています。読者が自分に合ったエージェントを選べるよう、各サービスの特徴・求人実績を中立な視点でまとめています。

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