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親の介護と転職を両立させる完全ガイド【2026年版】介護離職を避けながらキャリアを守る方法

公開:2026-06-11更新:2026-07-15監修:転職エージェントLab 編集部

「親の介護が必要になったが、今の仕事では対応できない。転職して介護と両立できる仕事に変わりたい」「介護のために転職を考えているが、介護が理由で採用に不利にならないか心配」——40〜50代を中心に、親の介護と仕事の両立を理由に転職を検討する方が増えています。

厚生労働省の調査では、年間約10万人が「介護・看護を理由とした離職(介護離職)」をしていると報告されています。しかし、介護離職は経済的なリスクが高く、復職も困難なケースが多いため、「介護のために転職して継続就業する」選択肢が重要視されています。

この記事では、親の介護を抱えながら転職を成功させるための戦略を完全解説します。介護離職を避けながらより良い職場環境に移るための方法、介護に配慮した職場の選び方、転職先への介護状況の開示判断まで、具体的かつ実践的に解説します。

「介護があるから転職できない」ではなく、「介護と転職を両立させる」方法をここで確認してください。

目次

  1. 1. 介護と転職:まず「介護離職」のリスクを理解する
    1. 1-1. 介護離職の経済的リスク
    2. 1-2. 転職で改善できる「介護との両立が難しい職場環境」
  2. 2. 介護に配慮した転職先の選び方
    1. 2-1. 介護との両立に必要な職場環境の条件
    2. 2-2. 介護との両立に向いている職種・業種
    3. 2-3. 介護に配慮した法定・法定外の企業支援制度を確認する
  3. 3. 転職活動中の介護・転職先への介護状況の開示判断
    1. 3-1. 面接での介護状況の開示判断
    2. 3-2. 転職活動のスケジュール管理:介護の合間に活動する
  4. 4. 介護と転職に役立つ公的支援・制度
    1. 4-1. 介護保険サービスと介護休業給付金
  5. 5. まとめ:介護と転職は「両立できる」を前提に計画する
  6. 6. 介護休業93日の戦略的な使い方:制度の設計思想を知る
  7. 7. 遠距離介護と勤務地の設計:呼び寄せ・Uターン・遠距離継続の比較
  8. 8. よくある質問

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介護と転職:まず「介護離職」のリスクを理解する

転職を検討する前に、介護離職がなぜリスクが高いのかを理解し、「転職して継続就業する」選択肢の重要性を確認しましょう。

介護離職の経済的リスク

介護離職の主なリスクとして、①収入ゼロになることで介護費用の捻出が困難になる、②再就職が困難(特に40代以降)、③厚生年金・社会保険の継続が切れる(国民年金・国民健康保険への切り替えが必要)、④介護が長期化した場合の老後の経済的不安——などがあります。

介護状態は「終わりが見えない」ことが多いため、「介護が落ち着いたら再就職しよう」という計画は現実的でないケースが多いです。介護期間が数年に及ぶ場合、職歴のブランクが長くなり転職市場での評価が下がります。

介護離職ではなく「転職して介護対応可能な職場に移る」選択が、長期的なキャリアと生活を守るための最善策であることが多いです。

転職で改善できる「介護との両立が難しい職場環境」

現職で介護との両立が難しい職場環境として、①長時間残業が常態化している、②急な休みが取りにくい(緊急時の対応ができない)、③通勤時間が長すぎる、④在宅勤務・フレックス勤務が認められていない、⑤介護休業・介護休暇制度が整備されていない・取得しにくい文化——などがあります。

転職によってこれらの問題を解消することで、介護と仕事を無理なく両立できる環境を手に入れることができます。「今の職場が介護との両立を妨げているなら、転職する」という判断は合理的です。

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介護に配慮した転職先の選び方

介護を抱えながら転職する際、どのような職場・職種・企業を選ぶべきかを解説します。

介護との両立に必要な職場環境の条件

介護との両立に必要な職場環境の条件として、①フレックスタイム制・時差出勤制度の有無、②在宅勤務(リモートワーク)の可否、③急な欠勤・早退への理解があるチーム文化、④介護休業・介護休暇の実際の取得実績、⑤残業の少なさ・有給取得のしやすさ——があります。

これらの条件は求人票だけでは分からないことが多いため、口コミサイト(OpenWork・転職会議)での確認、カジュアル面談での直接質問、エージェントを通じた事前確認が有効です。

「介護休業制度がある」という企業でも、実際に取得した社員がいるかどうか・取得しやすい文化かどうかは別問題です。「介護休業の取得実績があるか」を面接で確認することが実態把握に効果的です。

介護との両立に向いている職種・業種

介護との両立に向いている職種として、①在宅勤務可能なIT・エンジニア・テレワーク可能な事務職、②フレックス制度が充実した職種(研究職・専門職)、③シフト制で勤務時間の融通が利く職種(一部の医療・福祉職・介護職)、④地元採用・転勤なしの求人——などがあります。

「介護職」への転職も選択肢の一つです。介護の専門知識を活かして福祉・医療・介護系の仕事に転職することで、介護の理解が深まりながら仕事と介護を一体化した生活が可能になります。

地方での転職は通勤時間短縮・在宅機会増加・介護者(親)の近くでの就労という観点で、介護との両立に有利な場合があります。地方転職・Uターン転職を検討している方は、介護との両立を一つの理由として位置づけることも有効です。

介護に配慮した法定・法定外の企業支援制度を確認する

転職先選びで確認すべき介護関連の制度として、①法定の介護休業(93日まで・3回に分割取得可)、②法定の介護休暇(年5日・2人以上なら10日)、③法定外の介護休業・有給介護休暇の上乗せ制度、④介護に関する費用補助・相談窓口の設置——などがあります。

大手企業では法定を上回る介護支援制度を設けているケースがあります。「法定の介護休業(93日)」だけでは長期介護に対応できない場合、法定外の制度が整備されている企業を優先的に検討しましょう。

転職先が「介護との両立支援に積極的かどうか」は、企業の公式サイト・採用ページのD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)ページや、次世代育成支援対策推進法に基づく「くるみん認定」「えるぼし認定」などの認定状況でも確認できます。

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転職活動中の介護・転職先への介護状況の開示判断

転職活動中の介護の実態をどのように管理し、転職先への開示をどう判断するかを解説します。

面接での介護状況の開示判断

転職面接で介護状況を開示するかどうかは、個人の判断に委ねられます。「介護があります」と正直に開示することで、①入社後の配慮を得やすい、②職場環境のミスマッチを防げる、③入社後に「介護のせいで業務に支障が出た」という評価リスクを事前に軽減できる——というメリットがあります。

一方で開示による採用への影響を懸念する場合は、面接段階では開示せず「急な対応が必要な家庭の事情があるため、急な休みが取りやすい職場を希望している」という形で間接的に条件を確認するアプローチも有効です。

内定後の条件確認・入社前のオリエンテーションで介護状況を開示し、具体的な配慮(介護休暇の取得方法・フレックスの活用など)を相談するという流れが、最もリスクが低い開示タイミングです。

転職活動のスケジュール管理:介護の合間に活動する

介護をしながら転職活動を進める場合、時間管理が非常に重要になります。介護のパターン(デイサービス利用日・訪問介護の時間)に合わせて面接スケジュールを組むことを転職エージェントに伝えましょう。

オンライン面接(Zoom・Teams)の普及により、遠方の企業面接・移動時間の節約が可能になりました。介護があっても首都圏以外の企業・フルリモート求人への応募がしやすくなっています。

転職活動期間は3〜6ヶ月を見込んでいる方が多いですが、介護があると活動時間が限られるため6ヶ月〜1年を想定してゆとりを持ったスケジュールで進めることをお勧めします。

介護と転職に役立つ公的支援・制度

介護と転職を支える公的支援制度を活用することで、介護の負担を軽減しながら転職活動を進めることができます。

介護保険サービスと介護休業給付金

要介護認定を受けた家族がいる場合、介護保険サービス(ホームヘルプ・デイサービス・ショートステイ等)を活用することで、介護に費やす時間を軽減できます。介護保険サービスを使いながら転職活動の時間を確保しましょう。

介護休業を取得した場合、「介護休業給付金」として休業前賃金の67%が雇用保険から支給されます(上限あり)。転職前に現職で介護休業を取得してから転職するという選択肢も検討できます。

地域包括支援センターに相談することで、介護に関する情報提供・ケアマネジャーの紹介・地域の介護サービスの案内が受けられます。介護の見通しを専門家に相談しながら転職計画を立てることを推奨します。

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まとめ:介護と転職は「両立できる」を前提に計画する

介護と転職両立のポイントをまとめます。①介護離職を避け転職して継続就業するという選択が長期的に有利、②フレックス・在宅勤務・介護支援制度が充実した転職先を選ぶ、③転職先への介護状況の開示は内定後が最もリスクが低い、④介護保険・地域包括支援センターを活用して介護負担を軽減する——これらが成功の鍵です。

「介護があるから転職できない」という思い込みを捨て、「介護と転職を両立させる」という前向きな視点で取り組みましょう。介護に配慮した職場は確実に存在し、転職によってより良い環境を手に入れることは可能です。

まずは転職エージェントに「介護との両立が可能な職場を希望している」と相談することから始めましょう。専門家のサポートが、最適な職場探しを効率的に進める助けになります。

介護休業93日の戦略的な使い方:制度の設計思想を知る

介護休業(通算93日・3回まで分割可)は「介護に専念する期間」ではなく「介護の体制を作る期間」として設計されています。この理解が、介護と仕事の両立の分かれ道です。

  • 誤解の修正:93日で介護が終わることはない(平均介護期間は5年超)——93日を「自分が介護する期間」と考えると、期間終了後に離職に追い込まれる
  • 正しい使い方①・体制構築に使う:要介護認定の申請・ケアマネジャーとの契約・サービス(デイサービス・ヘルパー・ショートステイ)の手配・施設見学——「介護のマネジメント体制」を作る実務に充てる
  • 正しい使い方②・3回分割を活かす:初回(体制構築)・容態変化時(再調整)・看取り期など、節目に分けて使う——一度に93日使い切らない設計が推奨される
  • 介護休暇との使い分け:年5日(対象家族2人以上で10日)の介護休暇は、通院付き添い・ケアマネ面談などの単発対応に。時間単位で取得できるため、日常の対応はこちらが主力
  • 給付の確認:介護休業中は雇用保険から介護休業給付金(賃金の67%)が出る——収入の空白を恐れて制度を使わないのは、制度の存在意義の取り違え
  • 転職先での権利:介護休業は入社1年未満だと労使協定で対象外にできるため、介護の可能性がある転職では「入社後すぐ取得できるか」を就業規則・人事に確認しておく

遠距離介護と勤務地の設計:呼び寄せ・Uターン・遠距離継続の比較

  • 選択肢①・遠距離介護の継続:親は住み慣れた地域で、あなたは現在地で働き続ける——地域包括支援センター・ケアマネ・見守りサービスを「現地の目」として体制化する。帰省の交通費は介護コストとして家計に織り込む(帰省割引・早割の活用)
  • 選択肢②・呼び寄せ:親をあなたの近くに——住環境と医療の継続性が課題(親にとって転居は想像以上の負担であり、認知症のリスク要因にもなり得る)。親の意思を最優先に
  • 選択肢③・Uターン転職:あなたが親の近くへ——キャリアの再設計が必要になるが、リモートワークの普及で「仕事を変えずに移住」の選択肢が広がった。地元の求人相場は事前にエージェントで確認
  • 選択肢④・ハイブリッド:リモート主体の仕事に転職し、月の一部を親の近くで過ごす——介護初期〜中期の現実解として増えている形
  • 判断の手順:親の要介護度と進行の見通し(ケアマネ・医師に率直に聞く)→ 必要な関与の頻度を見積もる → その頻度を実現できる働き方を逆算する——「なんとなく心配だから辞めて帰る」が最も避けるべき順序
  • 鉄則:介護の体制設計より先に離職・転職を決めない。「介護離職」の多くは、制度と外部資源を知る前の早すぎる決断から起きている

よくある質問

Q

介護のために一度離職してしまいました。介護しながらの再就職は可能ですか?

A

可能です。ただし「介護前と同じ働き方への完全復帰」を最初から狙うより、段階設計が現実的です。手順は、①介護の所要時間を数値化する:週に何時間・どの時間帯が介護に必要かをケアマネジャーと一緒に書き出す——「なんとなく大変」のままでは、働ける時間の設計ができません。サービスの追加投入(デイの日数増・ショートステイ)で捻出できる時間も含めて再計算を、②働き方の選択肢を広い順に検討する:(a)リモート・フルフレックスの正社員(介護との両立の本命。IT・事務系で増加中)、(b)時短正社員・週4正社員、(c)派遣(時間の裁量が最も利く)、(d)在宅の業務委託——「正社員フルタイムか無職か」の二択で考えないことが最重要です、③面接での伝え方:介護の事実は隠さず、「体制」とセットで語ります。「母の介護がありますが、デイサービスとヘルパーの体制を組んでおり、◯時〜◯時は確実に勤務できます。緊急時は△△の対応体制があります」——体制を語れる人は、「介護がある人」ではなく「制約を管理できる人」として評価されます、④支援制度の活用:ハローワークの支援に加え、介護と仕事の両立支援は自治体・地域包括支援センターにも窓口があります。また、介護経験そのものが評価される介護業界(実体験を持つ人材として歓迎される)も、選択肢として一考の価値があります。ブランクは「介護のため」と一言で説明でき、採用側の納得度も高い部類です。重要なのは、再就職を「介護が終わってから」と先送りしないこと——仕事との接点を保つことが、経済面でも精神面でも、長い介護を続ける力になります。

Q

面接で介護のことを話したら不利になりました(雰囲気が変わりました)。次からは隠すべきでしょうか?

A

つらい経験でしたが、「隠す」に振り切る前に、伝え方と伝える相手の再設計を検討してください。まず原則の整理から。家族の介護の有無は、本来、適性・能力と無関係な事項であり、選考の判断材料にすべきものではありません。ただし現実には、「業務にどの程度影響するか」を企業が気にするのも事実です。実務的な最適解は、「選考段階では業務条件の言葉で語り、詳細は内定後に共有する」という段階開示です。①選考段階:介護という言葉を使わず、勤務条件として伝える——「家庭の事情により、◯時以降の残業は月△回まででお願いしたい」「転勤は難しいですが、それ以外は柔軟に対応できます」——企業が知るべきは事情の中身ではなく、業務への影響範囲だけです、②内定後・条件確認の場:必要な範囲で事実を共有し、制度(介護休暇・時間単位有給・リモート)の運用を確認する——このタイミングなら、評価は既に能力で決まっており、共有は「入社後の協働の準備」として機能します、③文化のスクリーニングとして使う:もし条件の相談だけで態度が変わる会社なら、それは入社後に介護と両立できない会社です——「不利になった」のではなく「両立不可能な会社を面接段階で見抜けた」と捉え直すこともできます。介護中の社員の活躍を発信している企業・両立支援の認定(トモニン等)を持つ企業を狙うなど、応募先の選定段階で「話しても不利にならない相手」を選ぶことが、実は最も効果的な対策です。

Q

介護はまだ始まっていませんが、親が80代です。今の転職で何をどこまで考慮すべきですか?

A

「まだ介護は始まっていないが、いずれ来る」段階の転職は、実は最も設計の自由度が高いタイミングです。過剰に備えて選択肢を狭めず、しかし要所だけ押さえる——そのバランスを整理します。考慮すべき3点は、①働き方の柔軟性を「選択条件の一つ」に入れる:リモート可否・時間単位有給・中抜けの許容度・転勤の有無——これらは介護に限らず人生全般の保険になる条件であり、他の条件と同列で比較に入れておく(介護を理由に年収や仕事内容を大幅に妥協する段階ではありません)、②制度の確認だけしておく:応募先の介護休業・休暇の規定と取得実績を、逆質問や内定後の確認で軽く押さえる——「聞いたことがある」だけで、実際に必要になった時の初動が数週間変わります、③地理の要素を意識する:親の居住地との距離・帰省のしやすさ(交通手段と費用)は、転勤の可能性も含めて一応の検討材料に。一方、今からやっておくべきは転職の条件設定よりも「情報の仕込み」です。(a)親と元気なうちに話す:介護が必要になったらどうしたいか(在宅か施設か)・お金の状況・かかりつけ医——この会話の有無が、発生時の混乱を最も左右します、(b)地域包括支援センターの場所を調べておく(親の居住地の窓口)、(c)きょうだいとの役割の素案を話しておく。「備え」とは、キャリアを縮めることではなく、発生時に素早く体制を組める準備を持つこと。仕事は攻めの設計のまま、情報だけ守りを固める——これが80代の親を持つ世代の、最も合理的な転職の構えです。

この記事を書いた人

転職・キャリア専門メディア 編集部

転職エージェントLab 編集部

転職エージェントLab編集部は、人材業界出身の運営者が中心となり、実際の業界経験をもとに転職エージェントの情報を調査・発信しています。読者が自分に合ったエージェントを選べるよう、各サービスの特徴・求人実績を中立な視点でまとめています。

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