退職時に会社から受け取るべき書類の全リスト
退職時に会社から受け取るべき書類は大きく「必須書類」と「任意で必要になる書類」に分かれます。必須書類は退職後の生活・手続きに直接影響するため、退職日前に必ず確認して受け取りを依頼しておきましょう。
多くの書類は会社側が自動的に発行・送付してくれますが、中には自分から申請しないと発行されないものもあります。退職の意思を伝えた段階で人事部門に「退職時にいただく書類を教えてください」と一覧を確認しておくと安心です。
必須書類リスト:絶対に受け取るべき6つの書類
以下の書類は転職・退職後の手続きに不可欠な必須書類です。退職前に必ず確認しましょう。
- ●①源泉徴収票:年末調整や確定申告に必要。転職先への提出も必須
- ●②雇用保険被保険者証:転職先の雇用保険加入手続きに必要
- ●③離職票(雇用保険被保険者離職票):失業給付を受け取るために必要(転職先が決まっている場合は不要なことも)
- ●④年金手帳または基礎年金番号通知書:転職先での社会保険加入手続きに必要(現在はマイナンバーで代用可能なケースも増加中)
- ●⑤健康保険資格喪失証明書:退職後の国民健康保険加入手続きや、家族の扶養に入る際に必要
- ●⑥退職証明書:転職先の入社手続きや各種契約・公的手続きで必要になる場合がある
任意で必要になる可能性がある書類
必須書類に加えて、個人の状況によっては以下の書類も必要になる場合があります。事前に確認しておきましょう。
- ●企業型DC(確定拠出年金)の記録関連書類:企業型DCに加入していた場合、移換手続きに必要
- ●財形貯蓄の解約・移換に関する書類:財形貯蓄制度を利用していた場合
- ●社宅・社員寮の退去に関する書類:社宅・寮に住んでいた場合
- ●返却物の受領確認書:会社のPC・携帯・社員証等を返却した際の記録として
- ●業務引き継ぎ完了証明:引き継ぎが完了した証明として(必要な場合のみ)
- ●住民税の特別徴収から普通徴収への切替通知:退職後の住民税の支払い方法が変わる場合
各書類の詳細解説:用途・受け取りタイミング・注意点
各書類の具体的な用途と受け取るべきタイミングを解説します。書類によって発行タイミングが異なるため、それぞれの特性を理解しておくことが重要です。
①源泉徴収票:最重要書類のひとつ
源泉徴収票は「その年の1月1日から退職日まで」に支払われた給与・賞与の総額と、源泉徴収された所得税額が記載された書類です。転職先での年末調整や、年内に転職先が決まらない場合の確定申告に必須です。
受け取りタイミングは「退職後1ヶ月以内」が法律上の義務ですが、多くの会社では退職月の給与明細とあわせて送付します。転職先への提出が必要なため、できるだけ早く入手しておきましょう。紛失した場合は再発行を依頼できますが、転職先の入社時に間に合わない場合は「後日提出します」と伝えて対応してもらいましょう。
②雇用保険被保険者証:転職先での手続きに必要
雇用保険被保険者証は雇用保険に加入していることを証明する書類です。退職後はこの証書を転職先に提出し、新しい会社での雇用保険加入手続きに使われます。
受け取りタイミングは「退職時(または退職後)」です。会社によっては入社時に預かり、退職時に返却するケースと、従業員が自己管理するケースがあります。自分が持っているかどうかを退職前に確認しましょう。紛失していた場合でも、転職先の会社が再発行手続きを代行してくれることが多いです(ハローワークで再発行可能)。
③離職票:失業給付申請に必要
離職票(正式名称:雇用保険被保険者離職票)は、ハローワークで失業給付(基本手当)を受け取るために必要な書類です。「離職票-1」と「離職票-2」の2種類があります。
受け取りタイミングは「退職後10〜14日程度」が目安で、会社がハローワークに手続きをした後に郵送されてきます。転職先が決まっており失業給付を受け取らない場合は不要ですが、転職先がなかなか決まらない状況や、無職期間が生じる場合は非常に重要です。退職後に「やはり失業給付が必要」となってから請求することもできますが、早めに受け取っておく方が安心です。
④健康保険資格喪失証明書:退職後の保険切り替えに必須
退職後は会社の健康保険から脱退し、①国民健康保険に加入する、②任意継続(2年間は退職前の健康保険を継続できる)、③家族の扶養に入る、のいずれかを選択します。いずれの場合も、前の会社の健康保険から脱退した事実を証明する「健康保険資格喪失証明書」が必要です。
受け取りタイミングは「退職後1〜2週間以内」が目安です。国民健康保険への加入手続きの期限は退職日の翌日から14日以内のため、速やかに入手することが重要です。会社から自動送付されないケースもあるため、退職時に人事部門に発行を依頼しておきましょう。
⑤退職証明書:転職先や各種手続きで必要
退職証明書は「○年○月○日に退職した事実」を会社が証明する書類です。労働基準法第22条に基づき、従業員が請求した場合に会社は発行義務があります(解雇の場合は解雇予告除外認定書が必要なケースも)。
用途は転職先の入社手続き・国民年金加入手続き・各種ローンの審査書類など多岐にわたります。転職先によっては退職証明書の提出を求められる場合があるため、退職時に入手しておくと安心です。すぐに転職先が決まっている場合でも、念のため1部発行してもらいましょう。
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書類の受け取りスケジュール:退職前〜退職後の時系列
退職前から退職後にかけて、どのタイミングでどの書類を受け取るかを時系列で把握しておくことが重要です。特に退職後は一定の期限内に手続きをしなければならない書類があるため、スケジュールを意識しましょう。
退職日前に受け取る・確認する書類
退職日当日またはそれ以前に受け取ることができる書類があります。退職日に全部まとめて手続きできるよう、事前に人事部門に確認しておきましょう。
- ●雇用保険被保険者証(会社預かりの場合は返却してもらう)
- ●年金手帳または基礎年金番号通知書(会社預かりの場合)
- ●退職証明書(申請すれば退職日当日に発行してもらえることも)
- ●企業型DC関連書類(加入していた場合)
- ●社内貸与物(PC・スマートフォン・社員証・制服等)の返却と受領確認
退職後1〜4週間以内に届く書類
退職後に会社から郵送される書類があります。届かない場合は会社の人事部門に問い合わせましょう。
- ●源泉徴収票(退職月の給与明細と一緒に届くことが多い。法律上は退職後1ヶ月以内)
- ●健康保険資格喪失証明書(退職後1〜2週間が目安)
- ●離職票-1・離職票-2(ハローワークへの手続き完了後、退職後10〜14日が目安)
退職後に期限があって急ぐ手続き
退職後は期限のある手続きが複数あります。書類が届いたら速やかに対応しましょう。
- ●国民健康保険の加入:退職日の翌日から14日以内(健康保険資格喪失証明書が必要)
- ●国民年金の加入(会社の厚生年金から切替):退職日の翌日から14日以内
- ●ハローワークへの失業給付申請:転職先が決まっていない場合、離職票を持ってハローワークへ
- ●住民税の支払い確認:退職後は特別徴収から普通徴収に切り替わり、一括請求が来る場合がある
書類をもらい忘れた・なくした場合の対処法
退職後に「あの書類をもらい忘れた」「紛失してしまった」という状況になることがあります。焦らずに適切な方法で対処しましょう。多くの書類は再発行・代替が可能です。
前職の会社に連絡して再発行を依頼する
源泉徴収票・退職証明書・健康保険資格喪失証明書などは、退職後でも前職の会社に連絡して再発行を依頼できます。メールまたは電話で人事部門に「○○の書類を再発行していただけますか」と依頼しましょう。法律上、源泉徴収票は何年でも再発行の義務があります。
会社が倒産・廃業している場合は再発行が難しいケースがありますが、源泉徴収票に関しては税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで対応できる場合があります。
公的機関での再発行・代替書類の取得
会社に連絡が取れない場合や、公的機関で発行される書類は以下の方法で取得できます。
- ●雇用保険被保険者証の紛失:転職先または本人がハローワークで再発行手続き可能
- ●離職票が届かない場合:ハローワークに相談することで手続きを進められる場合がある
- ●健康保険資格喪失証明書の代替:会社が発行しない場合、加入していた健康保険組合に問い合わせる
- ●年金記録の確認:ねんきんネット(日本年金機構)でオンライン確認が可能
- ●退職証明書の代替:確定申告書・源泉徴収票などで退職事実を証明できる場合がある
転職先に提出が必要な書類チェックリスト
転職先の入社時には、前職から受け取った書類を提出する手続きがあります。あらかじめ何を準備すればいいかを把握しておきましょう。
転職先に提出する書類一覧
一般的に転職先の入社手続きで提出を求められる書類をまとめます。
- ●□ 源泉徴収票(前職分):転職先の年末調整のために必要
- ●□ 雇用保険被保険者証:新しい会社での雇用保険加入手続きに使用
- ●□ 年金手帳または基礎年金番号通知書(会社によって提出要否が異なる)
- ●□ 退職証明書(求められる場合)
- ●□ マイナンバーカードまたはマイナンバー通知カード(社会保険手続きで必要)
- ●□ 口座番号が分かる通帳またはキャッシュカード(給与振込先の登録)
- ●□ 身分証明書(免許証・パスポート等)
- ●□ 卒業証明書・資格証明書(職歴・資格の証明が必要な場合)
転職先への書類提出で困ったときの相談先
転職エージェントを利用している場合、入社前の書類準備についても担当アドバイザーがサポートしてくれます。「源泉徴収票がまだ届いていない」「退職証明書の発行が遅れている」などのトラブルが発生した場合も、エージェントが企業側と調整してくれることがあります。
リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントなどの大手エージェントは、内定後の入社準備のサポートも行っています。書類準備や手続きで不安な点があれば担当アドバイザーに気軽に相談しましょう。
退職時に会社に返却すべきものチェックリスト
書類を受け取るだけでなく、退職時には会社の備品・貸与品を返却する必要があります。返却忘れは会社との関係をこじらせる原因になりかねません。退職前に返却物のリストを確認しておきましょう。
退職時に返却すべきものリスト
以下のものは退職時に必ず会社に返却しましょう。
- ●□ 社員証・IDカード・入館証
- ●□ 会社支給のPC・タブレット・スマートフォン
- ●□ 社用の制服・ユニフォーム・名刺
- ●□ 会社の鍵(デスク・ロッカー・オフィス等)
- ●□ 健康保険証(退職日に返却が必要。保険が切れる前に受診を済ませておく)
- ●□ 会社のクレジットカード・交通系ICカード
- ●□ 会社から借りた書籍・資料・機器
- ●□ 個人情報・機密情報を含む書類・データ(持ち出し禁止)
健康保険証の返却タイミングに要注意
健康保険証は「退職日当日」に返却するのが原則です。退職日の翌日から新しい保険証が必要になるため、退職日前に通院・受診が必要な場合は、退職日前に済ませておくことを強くおすすめします。退職日後に旧会社の保険証を使って受診することは不正使用になるため、絶対に避けてください。
退職後に急な受診が必要になった場合は、まず全額自費で支払い(10割負担)、後日新しい保険に加入してから保険者に申請することで払い戻しを受けることが可能です。
退職時の書類手続きを転職エージェントに相談する
転職エージェントは求人紹介・面接対策だけでなく、退職・入社に関する手続きのアドバイスも行っています。「退職時の書類で何か漏れていないか」「転職先に提出する書類が揃っているか」という不安がある場合は、担当アドバイザーに相談することをおすすめします。
特にリクルートエージェントやdodaのような大手エージェントは、転職支援実績が豊富なため、退職時の書類トラブルへの対応経験も持っています。転職後の入社がスムーズにいくよう、書類準備のサポートも積極的に活用しましょう。
書類・手続きサポートに強いエージェント
入社前後の手続きサポートに実績がある主な転職エージェントをご紹介します。
- ●リクルートエージェント:業界最大手。入社前の書類準備から入社後のフォローまで充実したサポート体制
- ●doda:入社後60日間のアフターフォロー制度あり。書類・手続きの疑問を気軽に相談できる
- ●マイナビエージェント:20〜30代の転職に強い。初めての転職でも書類手続きを丁寧にサポート
- ●パソナキャリア:人事に強いコンサルタントが在籍。書類の法的な疑問まで詳しくサポート