教育訓練給付金の3種類と給付額:自分に該当するタイプを確認
教育訓練給付金には3種類があり、対象講座の種類・給付率・上限額が異なります。自分の状況に合ったタイプを確認しましょう。
①一般教育訓練給付金:費用の20%給付(上限10万円)
一般教育訓練給付金は最も使いやすい制度です。受給条件は在職中なら雇用保険加入1年以上(初回は6ヶ月以上)、離職後1年以内。給付額は受講費用の20%(上限10万円・最低4,000円必要)。対象講座は比較的広く、①英語検定・TOEIC対策、②パソコン・ITスキル講座、③MOS(Word・Excel)、④簿記検定対策、⑤カラーコーディネーター・医療事務・ファイナンシャルプランナーなど、幅広い資格対策講座が含まれます。申請はハローワークへの事前申請が原則ですが、手順は比較的シンプルです。
転職でよく使われる対象講座として、TOEICスコアアップ講座(グローバル企業転職に有効)・FP(ファイナンシャルプランナー)資格講座(金融・保険業界転職)・医療事務・調剤薬局事務(医療系転職)・初級・基本情報技術者試験対策(IT系転職の入口)などがあります。
②特定一般教育訓練給付金:費用の40%給付(上限20万円)
特定一般教育訓練給付金は一般より給付率が高く(40%・上限20万円)、即効性の高いスキルアップ講座が対象です。受給条件は一般と同様(雇用保険1年以上)ですが、対象講座は厚生労働省が特定したものに限定されます。主な対象講座:①介護職員初任者研修・実務者研修(介護・福祉業界への転職に必須)、②大型自動車免許・中型免許(ドライバー・物流業界転職)、③宅地建物取引士(宅建)試験対策、④社会保険労務士(社労士)試験対策、⑤税理士・公認会計士試験対策(一部の予備校)。
特に「宅建」「社労士」「介護職員初任者研修」は転職市場での需要が高く、資格取得後の就職率も高いため、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
③専門実践教育訓練給付金:費用の50〜80%給付(最大112万円)
専門実践教育訓練給付金は最大の給付額を誇る制度で、受講費用の50%(受講中)+就職後に雇用保険加入の特定職種に就いた場合さらに20%追加(合計70%)、さらに一定の条件を満たすと10%追加(合計80%)と、最大112万円の給付が可能です。受給条件は雇用保険加入3年以上(初回は2年以上・45歳未満の離職者は特例あり)。対象講座:①看護師・准看護師養成学校、②ITエンジニア養成スクール(テックキャンプ・侍エンジニア・GEEK JOBなど認定校)、③MBA・経営大学院、④社会福祉士・精神保健福祉士養成、⑤美容師・製菓衛生師などの専門学校(一部)。
ITエンジニア転職を目指す方にとって「専門実践教育訓練給付金認定のプログラミングスクール」は、50〜80万円の受講費用が実質10〜25万円程度になる場合があり、非常に有利な制度です。ただし認定校かどうかの確認と、受講前のハローワークへの申請が必須です。
2026年最新:リスキリング補助金・新制度の全貌
2023年から始まった「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、従来の教育訓練給付金とは別に、転職支援・スキルアップを組み合わせた新しい補助制度です。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の概要
本事業は「転職支援(キャリアコンサルティング)+スキルアップ講座(訓練)+転職活動支援」の3つをセットで提供するプログラムで、対象者が実際に転職した場合に訓練費用の最大80%(上限40万円)が給付されます。2026年現在、全国の認定を受けた事業者(転職エージェント・スクール・企業)が実施しており、参加費は原則無料〜数万円程度です。
重要なのは「転職支援とセット」という点です。認定事業者からキャリアコンサルティングを受けながら、指定のスキルアップ講座を受講し、転職を成功させた場合に費用の80%が払い戻されます。つまり「スキルアップしながら転職活動も並行できる」という一石二鳥の制度です。認定事業者リストは厚生労働省のウェブサイトで確認できます。
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補助金を活かした転職成功のための実践ロードマップ
教育訓練給付金・リスキリング補助金を転職に活かすための具体的なステップを解説します。
STEP1:ハローワークで給付資格を確認する
まず最寄りのハローワークまたはハローワークインターネットサービスで、自分が給付金の受給資格を持つかを確認してください。雇用保険の加入期間・前回の受給からの経過時間を確認します。「教育訓練給付金支給要件照会票」を事業所(会社)経由で発行してもらうか、マイナンバーカード・雇用保険被保険者証を持参してハローワークで照会できます。
受給資格が確認できたら、自分が目指すスキル・資格に対応した「厚生労働省指定の教育訓練講座」を「教育訓練給付制度 検索システム(厚労省)」で検索します。補助対象か否かは講座ごとに指定されているため、スクールに直接聞くか、厚労省のシステムで確認してください。
STEP2:受講前にハローワークへ必ず事前申請する
教育訓練給付金は「受講開始前」にハローワークへの事前申請が必要です(専門実践の場合は受講開始1ヶ月前まで)。事前申請なしで受講を開始した場合は給付を受けられないため、手順の順番を絶対に守ってください。申請に必要な書類:①教育訓練給付金支給申請書(ハローワークで入手)、②受講前キャリアコンサルティングの実施証明書(専門実践の場合は必須)、③被保険者証または離職票。
STEP3:転職エージェントと並行してスキルアップを進める
スクール・資格学習と同時に転職エージェントへの登録を進めることが最も効率的です。「現在○○の資格取得に向けて学習中・○ヶ月後に転職活動を本格化させたい」と担当エージェントに伝えることで、学習完了に合わせた転職活動スケジュールを立てられます。資格取得前から求人情報を確認し「どのスキルがどの求人でどう評価されるか」を理解した上で学習内容を最適化できます。
教育訓練給付制度を転職活動に活用する具体的な手順
教育訓練給付制度は、雇用保険の被保険者が対象講座を受講した際に、費用の一部が支給される制度です。転職活動と組み合わせて活用する手順を整理します。
- ✓STEP1 対象講座の確認:厚生労働省の教育訓練給付制度検索システムで、自分が受けたい講座が対象になっているか確認する
- ✓STEP2 受給資格の確認:雇用保険の被保険者期間(一般教育訓練は原則1年以上、専門実践教育訓練は原則3年以上)を満たしているか確認する
- ✓STEP3 受講前の手続き:専門実践教育訓練の場合は、受講開始前にハローワークでジョブ・カードを用いたキャリアコンサルティングを受ける必要がある
- ✓STEP4 講座受講と修了:講座を最後まで受講し、修了証明を受け取る
- ✓STEP5 給付金の申請:修了後、ハローワークに必要書類を提出し、給付金の支給を申請する
給付率で比較する教育訓練給付制度の種類
- ✓一般教育訓練給付金:受講費用の20%(上限10万円)が支給される、比較的取得しやすい資格・講座が対象
- ✓特定一般教育訓練給付金:受講費用の40%(上限20万円)が支給される、速やかな再就職に資する講座が対象
- ✓専門実践教育訓練給付金:受講費用の最大70%(年間上限56万円)が支給される、専門的・実践的な講座が対象で、資格取得後に就職した場合はさらに追加給付がある
教育訓練給付制度と転職エージェント活用の組み合わせ方
- ✓資格取得と並行した求人探し:受講中からエージェントに登録し、修了後すぐに応募できるよう準備を進める
- ✓リスキリング支援に強いエージェントの活用:資格取得支援や学び直しに理解のあるエージェントを選ぶことで、給付制度と転職活動を一体的に進めやすくなる
- ✓在職中の受講も検討する:離職せずに在職中から受講を始めることで、収入を維持しながらスキルアップができる
- ✓会社の制度と併用する:企業によっては独自の資格取得支援制度を持つ場合があり、教育訓練給付と併用できるか確認する価値がある
教育訓練給付制度でよくある勘違いと注意点
- ✓「全額支給される」という誤解:給付率は講座の種類により20〜70%で、全額支給ではない点に注意する
- ✓「どんな講座でも対象になる」という誤解:厚生労働省の指定講座のみが対象で、事前に検索システムでの確認が必須
- ✓「申請すればすぐ振り込まれる」という誤解:修了後の書類提出から実際の振込までには一定の期間がかかる
- ✓申請期限を過ぎると受給できなくなる:原則として受講修了日の翌日から1ヶ月以内に申請する必要があり、期限管理が重要