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企業の離職率の調べ方完全ガイド【2026年版】

公開:2026-07-05更新:2026-07-25監修:転職エージェントLab 編集部

せっかく転職しても、入社した会社の離職率が高く、職場環境が悪かった——そんな失敗は誰もが避けたいものです。離職率は、その会社で人がどれだけ辞めているかを示す数字であり、働きやすさや職場環境を推し量る重要な手がかりになります。転職前にこれを調べておくことは、ミスマッチを防ぐ大切な準備です。

とはいえ、離職率は求人票にわかりやすく書かれているとは限りません。実は、公開されているデータや、口コミサイト、求人の出し方など、さまざまな情報源から離職率やその傾向を推測することができます。調べ方を知っているかどうかで、企業選びの精度は大きく変わります。

また、離職率は高いか低いかという単純な数字だけでは判断できない側面もあります。業界の特性や、会社の成長段階によっては、離職率が高めでも一概に悪いとは言えないケースもあります。数字の背景まで読み解く視点を持つことが、正しい判断につながります。

この記事では、離職率の意味と指標、公開データの読み方、口コミや求人からの推測、面接での確認の仕方、離職率だけで判断しない注意点まで、定着しやすい会社を見極めるための実践ノウハウをわかりやすく解説します。

目次

  1. 1. なぜ離職率を調べるのか
    1. 1-1. 働きやすさ・職場環境のバロメーター
    2. 1-2. ブラック企業を避けるための手がかり
    3. 1-3. 自分の定着イメージを持つために
  2. 2. 離職率とは何か——指標の基礎知識
    1. 2-1. 離職率の基本的な考え方
    2. 2-2. 『新卒3年以内離職率』という指標
    3. 2-3. 平均勤続年数も合わせて見る
  3. 3. 公開データから調べる方法
    1. 3-1. 有価証券報告書を確認する
    2. 3-2. 就職四季報などの情報誌を活用する
    3. 3-3. 従業員数の推移に注目する
  4. 4. 口コミ・SNSから推測する方法
    1. 4-1. 口コミサイトで退職理由を読む
    2. 4-2. 口コミは主観が混じることを前提に読む
    3. 4-3. SNSや退職者の発信も参考に
  5. 5. 求人の出し方からサインを読み取る
    1. 5-1. 『万年求人』は要注意サイン
    2. 5-2. 好条件を強調しすぎる求人
    3. 5-3. 募集背景を確認する
  6. 6. 面接・面談で確認する方法
    1. 6-1. ストレートに聞きにくいことを上手に尋ねる
    2. 6-2. 現場社員との面談で実態を探る
    3. 6-3. エージェントに内情を聞く
  7. 7. 離職率だけで判断しない注意点
    1. 7-1. 業界特性と会社の成長段階を踏まえる
    2. 7-2. 複数の情報を組み合わせて判断する
  8. 8. よくある質問

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なぜ離職率を調べるのか

まずは、離職率を調べることにどんな意味があるのかを整理しましょう。目的が明確になると、どの情報をどう見ればよいかが分かります。

働きやすさ・職場環境のバロメーター

離職率は、その会社で人がどれだけ辞めているかを示す数字です。離職率が極端に高い場合、長時間労働や人間関係の問題、待遇への不満など、何らかの働きにくさが背景にある可能性があります。逆に離職率が低く安定している会社は、社員が定着する何らかの理由がある職場だと考えられます。離職率は、働きやすさを推し量る有力なバロメーターです。

ブラック企業を避けるための手がかり

いわゆるブラック企業の特徴の一つが、人がすぐ辞めて常に人手不足になっている状態です。離職率やその傾向を調べることは、こうした企業を避けるための有力な手がかりになります。ただし、離職率そのものを公表していない企業も多いため、複数の情報源から総合的に推測する視点が必要です。

自分の定着イメージを持つために

離職率を調べることは、単にブラック企業を避けるためだけではありません。その会社で自分が長く働いていけそうかというイメージを持つためにも役立ちます。定着率の高い会社なら、腰を据えてキャリアを築ける可能性が高いと言えます。転職を『長く働ける場所選び』と捉えるなら、離職率の確認は欠かせないステップです。

離職率とは何か——指標の基礎知識

離職率を正しく読むために、まずは指標としての基礎を理解しておきましょう。数字の意味を知ることで、情報を正確に解釈できます。

離職率の基本的な考え方

離職率とは、一般的に、一定期間内に退職した人数が、在籍していた人数に対してどれくらいの割合かを示すものです。たとえば『年間離職率』であれば、その1年間でどれだけの人が辞めたかを表します。計算方法や対象期間は使う統計によって異なるため、どの数字を見ているのかを意識することが大切です。

『新卒3年以内離職率』という指標

よく使われる指標の一つに『新卒入社者の3年以内離職率』があります。新卒で入った人が3年以内にどれだけ辞めたかを示すもので、若手の定着度を見る目安になります。この数字が極端に高い会社は、若手が働きにくい環境である可能性があります。中途採用でも、若手の定着状況は職場環境を推し量る参考になります。

平均勤続年数も合わせて見る

離職率と関連して、『平均勤続年数』も定着度を測る指標になります。平均勤続年数が長い会社は、社員が長く働き続けている傾向があると言えます。ただし、歴史の浅い成長企業では平均勤続年数が短くなりがちなど、会社の成り立ちによる影響もあるため、数字の背景もあわせて考えることが大切です。

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公開データから調べる方法

離職率や定着度は、いくつかの公開データから調べることができます。信頼性の高い一次情報を活用しましょう。

有価証券報告書を確認する

上場企業であれば、有価証券報告書に従業員数や平均勤続年数、平均年齢などが記載されています。これらの数字や、複数年の従業員数の推移を見ることで、定着の傾向を推測できます。有価証券報告書は企業のIRページや金融庁の開示システムで誰でも閲覧できます。一次情報にあたることで、口コミよりも客観的なデータを得られます。

就職四季報などの情報誌を活用する

就職四季報などの企業情報誌には、離職率や3年後定着率、平均勤続年数といったデータが掲載されていることがあります。企業が回答した情報がまとまっているため、複数社を比較しやすいのが利点です。中途採用を検討している場合でも、こうしたデータは職場環境を推し量る参考になります。図書館などでも閲覧できます。

従業員数の推移に注目する

複数年にわたる従業員数の推移も、定着度を推測する材料になります。事業が拡大していないのに従業員数が増減を繰り返している場合、採用と退職が頻繁に起きている(回転が激しい)可能性があります。逆に、安定的に人数が推移し、事業成長に応じて緩やかに増えている会社は、定着環境が整っていることが多いです。数字の動きから傾向を読み取りましょう。

口コミ・SNSから推測する方法

公開データが得られない企業でも、口コミサイトやSNSから、離職の傾向や職場環境を推測できます。ただし読み方には注意が必要です。

口コミサイトで退職理由を読む

OpenWorkや転職会議などの口コミサイトには、現職・退職者による職場環境の評価や退職理由が投稿されています。『残業が多い』『人間関係が厳しい』『評価に納得できない』といった退職理由が多く見られる会社は、離職率が高い可能性があります。特定の不満が複数の投稿に共通して現れている場合は、実態を反映していることが多いです。

口コミは主観が混じることを前提に読む

口コミは、退職者の主観的な感情が混じっていることを前提に読む必要があります。不満を持って辞めた人ほど書き込む傾向があるため、ネガティブな意見が実態より強く出ることもあります。1つの口コミを鵜呑みにせず、複数の投稿に共通する『傾向』をつかむことが大切です。良い評価と悪い評価の両方を見て、バランスよく判断しましょう。

SNSや退職者の発信も参考に

近年は、SNSやブログで自分の退職体験を発信する人も増えています。実名や具体的な社名が出ていない場合も多いですが、業界や職種の実情を知る参考になります。ただしこれも個人の主観であり、一つの情報として受け止め、他の情報と照らし合わせることが大切です。情報源は多いほど、実像に近づけます。

求人の出し方からサインを読み取る

求人票や募集の出し方からも、離職率の傾向を推測できます。いくつかのサインを知っておきましょう。

  • 同じ職種を長期間・頻繁に募集し続けている(万年求人)
  • 大量採用を繰り返している
  • 『未経験歓迎』『積極採用中』を強調しすぎている
  • 給与や好条件ばかりを前面に出している
  • 募集背景が『欠員補充』ばかり

『万年求人』は要注意サイン

同じ職種の求人が、長期間にわたって・頻繁に出続けている場合は注意が必要です。人が定着せず、常に欠員が出ている可能性があるためです。転職サイトで同じ会社の同じ求人を何度も見かける場合は、その理由を面接などで確認するとよいでしょう。ただし、事業拡大による増員の場合もあるため、募集背景を確かめることが大切です。

好条件を強調しすぎる求人

給与の高さや『稼げる』ことばかりを過度に強調する求人は、その裏に厳しい労働環境が隠れていることがあります。人が辞めやすいからこそ、好条件で人を集めようとしているケースもあります。条件の良さだけに惹かれず、なぜその条件を出せるのか、労働環境はどうかを冷静に確認する姿勢が大切です。

募集背景を確認する

求人の『募集背景』も重要な手がかりです。事業拡大に伴う増員なのか、退職者の欠員補充なのかで意味が変わります。欠員補充ばかりが続いている場合は、離職が多い可能性があります。面接の場で『今回の募集はどのような背景ですか』と質問すれば、直接確認できます。背景を知ることで、職場の状況が見えてきます。

面接・面談で確認する方法

最終的には、面接や面談の場で直接確認するのが確実です。角を立てずに聞くための工夫を押さえましょう。

ストレートに聞きにくいことを上手に尋ねる

『離職率はどのくらいですか』と直接聞くのは、やや聞きにくいものです。代わりに『配属予定の部署の年齢構成を教えてください』『長く在籍されている方はどのくらいいますか』『前任者はどのような理由で異動・退職されましたか』といった聞き方をすると、定着状況を間接的に把握できます。質問の仕方を工夫することで、必要な情報を自然に引き出せます。

現場社員との面談で実態を探る

可能であれば、配属予定部署の現場社員と話す機会を設けてもらいましょう。実際に働いている人の様子や話しぶりから、職場の雰囲気や定着状況が感じ取れます。カジュアル面談や職場見学の機会があれば積極的に活用し、『働いている人がいきいきしているか』を自分の目で確かめることが、何よりの判断材料になります。

エージェントに内情を聞く

転職エージェントは、紹介先企業の内情や定着状況について、独自の情報を持っていることがあります。過去にその企業に転職した人の状況や、離職の傾向などを聞いてみましょう。企業に直接は聞きにくいことも、エージェントを通じてなら確認できることがあります。第三者の視点からの情報は、判断の助けになります。

離職率だけで判断しない注意点

最後に、離職率を読み解くうえで気をつけたい点をまとめます。数字を過信せず、背景まで見る視点が大切です。

  • 業界によって離職率の平均は異なる(一概に高い=悪いではない)
  • 成長企業は人の出入りが多く、離職率が高めに出ることがある
  • 少人数の会社は一人辞めるだけで率が大きく変動する
  • 離職率が低くても、それが必ずしも働きやすさを意味しない場合もある
  • 複数の情報源を組み合わせて総合的に判断する

業界特性と会社の成長段階を踏まえる

離職率の平均は業界によって大きく異なります。人の入れ替わりが活発な業界では、離職率が高めでも一概に悪いとは言えません。また、急成長中のベンチャー企業などは、組織の変化が激しく離職率が高めに出ることもあります。数字だけを見るのではなく、その業界や会社の特性を踏まえて解釈することが大切です。

複数の情報を組み合わせて判断する

離職率は、あくまで会社を見極めるための材料の一つです。公開データ、口コミ、求人の出し方、面接での確認など、複数の情報を組み合わせて総合的に判断しましょう。一つの数字や口コミに振り回されず、多面的に情報を集めることで、実像に近い判断ができます。最終的には、自分の目と足で確かめる姿勢が、後悔しない転職につながります。

よくある質問

Q

企業の離職率はどこで調べられますか?

A

上場企業なら有価証券報告書で従業員数や平均勤続年数を確認できます。就職四季報などの情報誌には離職率や3年後定着率が掲載されていることもあります。非上場企業では、口コミサイトの退職理由、求人の出し方(万年求人かどうか)、面接での質問などから推測します。複数の情報源を組み合わせて総合的に判断するのがコツです。

Q

離職率が高い会社は避けるべきですか?

A

一概にそうとは言えません。離職率の平均は業界によって異なり、人の入れ替わりが活発な業界では高めでも問題ないこともあります。また急成長中の企業は組織変化が激しく離職率が高めに出ることがあります。数字だけでなく、その業界や会社の特性、退職理由の中身まで見て判断することが大切です。極端に高い場合や、ネガティブな退職理由が集中している場合は注意しましょう。

Q

面接で離職率を直接聞いてもいいですか?

A

直接『離職率は?』と聞くのはやや聞きにくいので、間接的な質問がおすすめです。『配属予定部署の年齢構成』『長く在籍している方の割合』『前任者の異動・退職理由』『今回の募集背景』などを尋ねると、定着状況を自然に把握できます。質問の仕方を工夫することで、角を立てずに必要な情報を引き出せます。

Q

口コミサイトの情報はどこまで信じていいですか?

A

口コミは退職者の主観的な感情が混じることを前提に読みましょう。不満を持って辞めた人ほど書き込む傾向があるため、ネガティブな意見が実態より強く出ることもあります。1つの口コミを鵜呑みにせず、複数の投稿に共通する『傾向』をつかむことが大切です。良い評価と悪い評価の両方を見て、バランスよく判断しましょう。

Q

同じ求人を何度も見かけます。これは危険なサインですか?

A

同じ職種の求人が長期間・頻繁に出続けている『万年求人』は、人が定着せず常に欠員が出ている可能性があるため注意が必要です。ただし、事業拡大による増員の場合もあります。面接で『今回の募集はどのような背景ですか』と確認すれば、欠員補充なのか増員なのかが分かります。募集背景を確かめることで、実態が見えてきます。

Q

平均勤続年数が短い会社は働きにくいのでしょうか?

A

必ずしもそうとは限りません。設立から日が浅い成長企業では、そもそも社歴が短いため平均勤続年数も短くなります。一方、歴史のある会社で平均勤続年数が極端に短い場合は、定着に課題がある可能性があります。会社の成り立ちや成長段階を踏まえて、数字の背景を読み解くことが大切です。他の指標とあわせて総合的に判断しましょう。

Q

エージェントに企業の離職率を聞いてもいいですか?

A

はい、有効です。転職エージェントは紹介先企業の内情や定着状況について独自の情報を持っていることがあります。過去にその企業へ転職した人の状況や、離職の傾向などを聞いてみましょう。企業に直接は聞きにくいことも、エージェントを通じてなら確認できることがあります。第三者の視点からの情報は、企業選びの判断材料として役立ちます。公開データや口コミ、求人の出し方とあわせてエージェントの情報も組み合わせれば、より実像に近い判断ができます。ただしエージェントも企業を紹介する立場であることは踏まえ、あくまで複数の材料の一つとして総合的に判断しましょう。

Q

離職率の情報は入社直前まで確認し続けるべきですか?

A

内定承諾前に最終確認することが望ましいですが、入社後も継続的に組織の変化を把握する姿勢が重要です。

Q

離職率が低い企業は必ず働きやすいですか?

A

離職率の低さだけでなく、その理由(制度の充実、文化の合致など)を確認することが重要です。単純な数字だけで判断しないようにしましょう。

Q

離職率の高い業界は最初から避けるべきですか?

A

業界特性による構造的な離職率の高さもあるため、一概に避ける必要はありません。個別企業の取り組みを見極めることが重要です。

この記事を書いた人

転職・キャリア専門メディア 編集部

転職エージェントLab 編集部

転職エージェントLab編集部は、人材業界出身の運営者が中心となり、実際の業界経験をもとに転職エージェントの情報を調査・発信しています。読者が自分に合ったエージェントを選べるよう、各サービスの特徴・求人実績を中立な視点でまとめています。

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