転職の履歴書と職務経歴書の違い
転職書類の提出時に混同されやすい「履歴書」と「職務経歴書」の役割の違いを最初に確認しましょう。
履歴書の役割
履歴書は「客観的な個人情報の証明書」です。氏名・住所・学歴・職歴・資格・志望動機などの事実を記載します。フォーマットが決まっており、虚偽記載は内定取り消しや懲戒の原因になります。
職務経歴書の役割
職務経歴書は「これまでの仕事経験の詳細・実績をアピールする書類」です。書式は自由で、仕事の内容・成果・スキルを具体的に記述します。転職活動ではこちらのほうが採用判断に大きく影響します。
履歴書は「事実の確認」、職務経歴書は「能力・実績のアピール」という位置づけです。
この記事に関連する転職エージェント比較
本記事のテーマに関連する主要エージェントを、総合評価・求人数・対応年収帯・特化領域で比較しました(各社の公開情報をもとに編集部が整理)。
| サービス名 | 総合評価 | 求人数 | 年収帯 | 対象年代 | 特化領域 | 登録 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| リクルートエージェント 総合型ハイクラス | 4.8/5.0 | 50万件以上 | 400万〜1,000万 | 20代・30代・40代 | IT・営業 | 無料登録 |
| 転職エージェントナビ 総合型未経験特化 | 4.4/5.0 | 10万件以上 | 200万〜600万 | 20代・第二新卒・未経験・フリーター | 営業・事務 | 無料登録 |
| レバテックキャリア IT特化エンジニア特化 | 4.7/5.0 | 1.8万件以上 | 450万〜1,200万 | ITエンジニア・20代・30代 | エンジニア・プログラマー | 無料登録 |
転職履歴書の書き方:項目別解説
履歴書の各項目の正しい書き方を解説します。
顔写真
スーツ着用・白または薄い色の背景・3ヶ月以内に撮影したものが原則です。スマートフォンのセルフィーや私服での写真は不適切です。証明写真機か写真館での撮影を強く推奨します。
サイズは縦4cm×横3cmが標準です。デジタル提出の場合はJPEG形式で200KB以下が一般的な目安とされています。
学歴
最終学歴のみ書けばいいというのは誤りです。転職の履歴書では「高等学校卒業」から記載するのが一般的です(義務教育は記載不要)。
記載例:「2015年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業」。在学中の場合は「20XX年3月 卒業見込み」と書きます。
- ●高等学校:「入学」「卒業」を明記
- ●大学・短大・専門学校:「入学」「卒業」を明記(中退の場合も「中途退学」と正直に記載)
- ●大学院:修士・博士の別と専攻を記載
- ●留学経験:大学付属留学は「〇〇大学付属語学学校に短期留学(○ヶ月)」と記載可能
職歴
すべての職歴を正直に記載します。アルバイト・パートは基本的に不要ですが、長期間(半年以上)のアルバイト・契約社員経験は記載したほうが空白を説明しやすい場合があります。
記載例:「2018年4月 株式会社○○ 入社」「2022年3月 同社 退職(一身上の都合により)」。退職理由は「一身上の都合により」か「会社都合により」で統一します。
- ●会社名:正式名称を記載する(株式会社○○→(株)○○と略さない)
- ●入社・退職年月:年号は西暦または和暦で統一する(混在NG)
- ●現職の場合:退職欄に「現在に至る」と記載し、その下に「以上」と書く
- ●転職回数が多い場合:すべて記載する(省略は経歴詐称と見なされる)
資格・免許
取得年月と正式名称で記載します。運転免許は「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」のように正確に記載します。「英検2級」のような略称は「実用英語技能検定2級」と書くのが正式ですが、略称でも許容されることが多いです。
受験中・勉強中の資格は「○○取得に向けて勉強中」と記載できますが、取得見込みの根拠がない場合は書かないほうが無難です。
志望動機
転職の履歴書の志望動機欄は200〜400字が目安です。「なぜ転職したいか」「なぜこの会社か」を簡潔に記載します。職務経歴書の志望動機と矛盾しないよう注意してください。
コピー&ペーストで全企業に同じ内容を使うのはNGです。必ず応募先ごとにカスタマイズしましょう。
どのエージェントを選ぶべきか迷っていますか?
年代・職種・年収・希望条件を選ぶだけで、あなたに最適なエージェントTop3をご提案します。
手書きとPC入力どちらが良いか
履歴書は手書きとPC入力どちらでも基本的に構いません。ただし状況によって使い分けが必要です。
PC入力(デジタル作成)を選ぶ場合
企業からの指定がない場合、現在はPC入力での提出が主流です。読みやすく、複数応募での使い回しもしやすい(企業ごとに志望動機のみ変更)のが大きな利点です。
IT系・外資系・スタートアップはPC入力が当たり前と見なされています。
手書きを選ぶ場合
「手書きでお願いします」と指定されている企業や、伝統的な日本の大企業・老舗企業への応募では手書きが好まれる場合があります。手書きの場合は丁寧に、修正液は使わず、誤記は最初から書き直すのが原則です。時間に余裕を持って複数枚の下書きを用意し、最も綺麗に書けたものを提出するのがおすすめです。
転職履歴書でよくあるミス
- ✓❌ 年号を西暦と和暦を混在させる → 書類全体で西暦か和暦どちらかに統一する
- ✓❌ 会社名を略称で書く((株)、㈱など)→ 必ず正式名称(株式会社)を使うようにする
- ✓❌ 職歴に空白期間がある → 離職中の場合「求職活動中」「スキルアップのため自己研鑽」などをきちんと記載する
- ✓❌ 修正液・修正テープを使う(手書きの場合)→ 誤記は最初から丁寧に書き直す
- ✓❌ 志望動機を全企業で同じにする → 応募先ごとにきちんとカスタマイズすることが必須
- ✓❌ 顔写真が古い・カジュアルすぎる → 3ヶ月以内・スーツ着用できちんと撮影する
本人希望記入欄の書き方
「本人希望記入欄」は書かなくてもよい欄ですが、記載する場合は伝え方に注意が必要です。
給与・待遇の希望は書かないのが基本
「貴社規定に従います」と記載するのが一般的です。具体的な希望年収を書いてしまうと、選考通過前から条件面での印象を悪くするリスクがあります。年収交渉は内定後に行うのが基本的な進め方です。
勤務条件で譲れない点がある場合の書き方
介護・育児等の事情で勤務地・勤務時間に制約がある場合のみ、「勤務地は○○を希望します」など簡潔に記載しましょう。理由まで詳しく書く必要はなく、面接で聞かれた際に補足すれば十分です。書きすぎると選考前からネガティブな印象を与えてしまう可能性もあるため、要点だけを簡潔にまとめることを心がけましょう。
デジタル提出時の注意点
近年はPDF・Web履歴書フォームでの提出が主流になっています。デジタル提出特有の注意点を解説します。
- ✓ファイル名は「氏名_履歴書_企業名」など、採用担当者が管理しやすい分かりやすい名前をつけておく
- ✓PDF形式で提出し、Word形式のまま送らない(レイアウト崩れ防止のため)
- ✓顔写真データは解像度・ファイルサイズの指定がある場合、事前に確認して調整する
- ✓スマートフォンで作成した場合、印刷時のレイアウト崩れがないか必ずPC画面でも確認する
- ✓メール添付の場合、ファイルサイズが大きすぎないか(一般的に3MB以下が目安)確認する
年代別に見る履歴書作成のポイント
年代によって、履歴書で意識すべきポイントが異なります。
- ✓20代・第二新卒:学歴・資格の記載を丁寧に行い、少ない職歴の中でも学んだこと・成長したことを簡潔に伝える
- ✓30代:職歴が増える分、要点を絞った記載を意識し、詳細は職務経歴書に譲る形で履歴書はシンプルにまとめる
- ✓40代以降:職歴欄が多くなりがちなため、フォーマットの選び方(記載欄の大きいもの)を工夫し、読みやすさを最優先する
履歴書と職務経歴書の一貫性を保つチェックポイント
履歴書と職務経歴書の内容に矛盾があると、書類選考で不信感を持たれる原因になります。提出前に必ず整合性を確認しましょう。
- ✓在籍期間(入社・退職年月)が履歴書と職務経歴書で正確に一致しているか
- ✓会社名の正式名称・部署名の表記が両方の書類で統一されているか
- ✓志望動機の方向性が矛盾していないか(履歴書は簡潔に、職務経歴書は詳細に、というのが基本の考え方です)
- ✓資格の取得年月・正式名称の表記が両方の書類で一致しているか
あわせて読みたい:転職エージェントナビ
転職エージェントナビを無料で確認する履歴書提出前の最終チェックリスト
提出直前に必ず確認しておきたい項目をまとめました。
- ✓誤字脱字がないか(音声読み上げ機能を使って読み返すのも非常に有効な方法です)
- ✓写真が正しく貼付・添付されているか(デジタルの場合は表示崩れが起きていないか確認する)
- ✓日付欄(提出日)が正しく最新の日付で記入されているか
- ✓押印が必要な場合、忘れずに押されているか(近年は押印不要の企業も増加している)
- ✓PDFで提出する場合、全ページが正しい順序で結合されているか
転職回数が多い場合の履歴書の工夫
転職回数が多いこと自体は不利にならないケースも増えていますが、書き方の工夫でより良い印象を与えられます。
職歴欄が収まらない場合のフォーマット選び
市販の履歴書には職歴欄が広いフォーマット(転職者向け)も販売されています。Web上でも「転職回数が多い方向け」の履歴書テンプレートが無料公開されているため、自分の職歴数に合ったものを選びましょう。無理に1枚に収めようとして文字を極端に小さくすると、かえって読みにくくなるため注意が必要です。
一貫したキャリアの軸を示す
転職回数が多い場合でも、「なぜその都度転職を選んだか」に一貫した軸(専門性を高めるため・より裁量のある環境を求めて等)があれば、むしろキャリア形成に対する意識の高さとして評価されることがあります。職務経歴書の冒頭にキャリアサマリーとして軸を明記しておくと効果的です。
履歴書に関するよくある誤解
転職の履歴書について広く信じられているものの、実は誤解である事項をまとめました。
- ✓「履歴書は手書きの方が熱意が伝わる」→ 現在はPC入力が主流であり、手書きだから熱意が伝わるという評価は一般的ではありません
- ✓「新卒の頃と同じ履歴書テンプレートを使い続けて良い」→ 転職用には職歴欄が広いテンプレートを選ぶ方が実務的です
- ✓「志望動機は長く書くほど熱意が伝わる」→ 簡潔に要点をまとめる方が採用担当者には読みやすく好印象です
- ✓「資格は多く書くほど評価が上がる」→ 応募職種と関連性の低い資格を並べるより、関連性の高い資格を厳選する方が効果的です
履歴書作成にかける適切な時間配分
履歴書作成にどの程度時間をかけるべきか、目安を紹介します。
初回作成:半日〜1日程度を目安に
基本情報・学歴・職歴の記載は事実確認が中心のため、半日程度で完成させることができます。志望動機欄は空欄にしておき、応募企業ごとに個別作成する準備をしておくと効率的です。
応募ごとのカスタマイズ:30分程度
基本フォーマットが完成していれば、志望動機欄の書き換えだけで済むため、1社あたり30分程度で応募準備が完了します。テンプレート化しておくことで、複数社への同時応募もスムーズに進められます。
外国籍・海外在住者向けの履歴書作成の注意点
外国籍の方や、海外在住から日本企業に応募する方特有の注意点を紹介します。
- ✓在留資格・就労ビザの種類と有効期限を正確に記載する(不明な場合は出入国在留管理庁のウェブサイトで確認する)
- ✓海外の学歴・職歴は、日本の学年制度と対応させて分かりやすく記載する(例:Bachelor's Degree→学士)。専攻名も日本語で分かりやすく併記すると親切です
- ✓日本語能力を証明する資格(日本語能力試験N1・N2等)があれば、資格欄にしっかりと明記しておく
- ✓現地の会社名・役職名は、日本語訳とあわせて英語表記も併記すると採用担当者に伝わりやすくなります。役職の位置づけが日本企業と異なる場合は、簡単な補足説明を加えるとより誤解が生じにくくなります
履歴書作成を効率化するツール・サービス
履歴書作成の負担を減らすために活用できるツールを紹介します。
無料の履歴書作成ツール
厚生労働省提供のJIS規格履歴書テンプレート、各転職サイトが提供する履歴書作成機能(入力した情報を自動でフォーマットに反映)などを活用すると、フォーマットの調整に時間を取られずに済みます。一度基本情報を入力しておけば、複数の応募先に対して使い回せる点も大きなメリットです。
転職エージェントの書類添削サービス
多くの転職エージェントが履歴書・職務経歴書の添削サービスを無料で提供しています。第三者の視点で誤字脱字だけでなく、内容の伝わりやすさまでチェックしてもらえるため、初めて転職活動をする方には特におすすめです。自分では気づきにくい表現の癖や、応募先企業に合わせた強調ポイントの調整についてもアドバイスをもらえるため、書類の完成度が大きく向上します。