電話面接とは——どんな場面で行われるか
まずは、電話面接がどのような場面で行われるのかを理解しましょう。位置づけを知ることで、臨み方が見えてきます。
選考初期のスクリーニングとして
電話面接は、選考の初期段階で、多くの応募者から次の選考に進む人を絞り込むスクリーニングとして使われることがあります。短時間で、志望動機や経歴の概要、コミュニケーション力などを確認するのが目的です。ここを通過すれば対面やオンラインの本格的な面接に進む、という位置づけであることが多いです。
エージェントとの面談・確認として
転職エージェントを利用している場合、担当者との初回面談や、求人紹介前後の確認が電話で行われることがあります。ここでは選考というより、希望条件や経歴のすり合わせが中心です。とはいえ、担当者はあなたを企業に推薦する立場なので、丁寧で誠実な受け答えを心がけることが大切です。
急ぎの連絡や日程調整の延長で
選考が進む中で、急ぎの確認や、日程調整の電話がそのまま簡単な面接のようになることもあります。予期せぬタイミングで込み入った質問をされることもあるため、応募先とのやり取り中は、いつ電話が来ても落ち着いて対応できるよう心構えをしておくとよいでしょう。
電話面接の特徴と難しさ
電話面接には、対面やオンラインとは異なる特徴があります。難しさを理解しておくことで、対策の方向性が定まります。
表情やジェスチャーが使えない
電話面接では、笑顔やうなずき、身振り手振りといった非言語のコミュニケーションが一切使えません。伝えられるのは声だけです。そのぶん、声のトーンや話し方、言葉選びが印象を大きく左右します。表情で補えないことを意識して、声で気持ちや熱意を伝える工夫が必要になります。
相手の反応が読みにくい
相手の表情が見えないため、自分の話がどう受け止められているかが分かりにくいのも電話面接の難しさです。話が長すぎないか、相手が理解しているかを、相槌や間から読み取る必要があります。一方的に話し続けず、適度に区切って相手の反応を確かめながら進めると、噛み合った会話ができます。
手元にメモを置ける利点もある
難しさばかりではありません。電話面接は相手から手元が見えないため、職務経歴書のコピーや、話したいポイントをまとめたメモを見ながら話せるという利点があります。緊張して頭が真っ白になっても、メモがあれば安心です。この利点を活かして、準備した内容を落ち着いて伝えましょう。
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電話面接の事前準備
電話面接の成否は、事前準備で大きく変わります。当日慌てないよう、環境と持ち物を整えておきましょう。
- ✓静かで電波状況の良い場所を確保する
- ✓スマホの充電を十分にしておく
- ✓職務経歴書・応募書類のコピーを手元に置く
- ✓志望動機・自己PR・想定質問の答えをメモしておく
- ✓聞きたい逆質問をメモしておく
- ✓筆記用具とメモ用紙を用意する
静かで電波の良い環境を確保する
電話面接では、周囲の騒音や電波の悪さが致命的になります。カフェや駅など騒がしい場所、電波の不安定な場所は避け、静かで電波状況の良い場所を確保しましょう。在職中で会社にいる場合は、昼休みに近くの静かな場所へ移動するなど、集中できる環境を用意します。途中で通話が途切れないよう、Wi-Fi通話や電波の良い場所を選ぶことも大切です。
資料とメモを手元にそろえる
電話面接の利点を活かし、職務経歴書のコピーや、志望動機・自己PR・想定質問への回答をまとめたメモを手元に置いておきましょう。ただし、メモを読み上げるだけの棒読みにならないよう注意が必要です。あくまで要点を確認する補助として使い、自分の言葉で話すことを意識しましょう。
着信に備えて時間を空けておく
電話面接の時間が決まっている場合は、その前後に余裕を持たせ、静かな環境で待機しましょう。開始時刻ちょうどではなく、少し前から準備を整えておくと安心です。万一つながらなかった場合の連絡先も確認しておき、トラブル時に落ち着いて対応できるようにしておきましょう。
声だけで好印象を残す話し方
電話面接では、話し方そのものが評価を左右します。声だけで好印象を残すコツを押さえましょう。
明るくはっきりと、ややゆっくり話す
電話では、対面よりも声がこもりやすく、早口だと聞き取りにくくなります。いつもより少しゆっくり、明るくはっきりと話すことを意識しましょう。口角を上げて話すと、声のトーンが明るくなり、表情が見えなくても前向きな印象が伝わります。第一声の『よろしくお願いいたします』を明るく発するだけでも、好印象のスタートが切れます。
結論から簡潔に伝える
電話では長い話が伝わりにくいため、『結論→理由→具体例』の順で、簡潔に話すことを心がけましょう。だらだらと話すと、相手が要点を把握できず、印象も薄れます。一つの質問に対して30秒〜1分程度で答えるイメージを持つと、テンポよく会話が進みます。伝えたいことを事前に整理しておくと、簡潔に話せます。
相槌と間で会話のリズムをつくる
相手の話には、『はい』『承知しました』といった適切な相槌を打ち、聞いている姿勢を声で示しましょう。また、相手が話し終わってから一拍おいて話し始めると、言葉が被らずスムーズです。電話は間合いが取りにくいため、相手の発言を最後まで聞いてから話す意識を持つと、噛み合った会話になります。
かかってきたとき・こちらからかけるときのマナー
電話面接では、電話を受ける・かけるという行為そのものにもマナーがあります。基本を押さえておきましょう。
電話を受けるときの第一声
企業から電話がかかってきたときは、明るい声で『お世話になっております、〇〇(氏名)です』と名乗りましょう。着信に気づいたら、できるだけ早く、落ち着いた環境で出ることが大切です。もし移動中や騒がしい場所で出てしまった場合は、『申し訳ございません、少々お待ちいただけますか』と伝え、静かな場所に移動してから話すのが望ましいです。
こちらからかけるときの配慮
自分から電話をかける場合は、相手の忙しい時間帯(始業直後・昼休み・終業間際など)を避けるのがマナーです。かけたら『お世話になっております、〇〇と申します。ただ今、お時間よろしいでしょうか』と、相手の都合を確認してから本題に入りましょう。相手への配慮を示すことで、丁寧な印象を与えられます。
電話を切るときも丁寧に
面接が終わったら、時間を割いてもらったことへのお礼を述べ、丁寧に電話を切りましょう。基本的には、かけた側・目下の側が相手が切るのを待ってから切るのがマナーとされます。相手が切るのを確認してから、静かに通話を終えましょう。最後まで気を抜かず、丁寧な対応を心がけることが好印象につながります。
逆質問と締めくくり
電話面接でも、逆質問を求められることがあります。声だけのやり取りだからこそ、締めくくりまで丁寧に対応しましょう。
逆質問を準備しておく
『何か質問はありますか』と聞かれたときに備え、いくつか逆質問を用意しておきましょう。仕事内容や、次の選考の流れ、入社後の働き方などに関する質問が適切です。電話面接は選考初期であることが多いため、待遇や条件を詰めすぎる質問は避け、意欲や関心が伝わる質問を選ぶとよいでしょう。準備した質問はメモしておくと安心です。
次のステップを確認する
面接の終わりには、今後の選考の流れや、次の連絡の時期・方法を確認しておくとよいでしょう。『本日はありがとうございました。今後の流れについて教えていただけますか』と尋ねれば、次に何が起こるかが分かり、心の準備ができます。締めくくりの丁寧さも、あなたの印象を形づくる要素です。
熱意を最後にひと言添える
電話を切る前に、『ぜひ次の選考に進ませていただきたいです』『本日お話を伺い、より志望度が高まりました』といった前向きなひと言を添えると、意欲が伝わります。表情で熱意を示せないぶん、言葉ではっきりと気持ちを伝えることが、電話面接では特に効果的です。最後のひと言で、良い余韻を残しましょう。
電話面接後のフォローと振り返り
電話面接が終わった後の行動も、次につなげる大切なステップです。フォローと振り返りを習慣にしましょう。
お礼のメールで丁寧さを示す
電話面接の後、当日か翌日中にお礼のメールを送ると、丁寧な印象を残せます。時間を割いてもらったことへの感謝と、面接で志望度が高まったことを簡潔に伝えましょう。エージェント経由の場合は、担当者に感想を伝えると、企業へのフォローにつながることもあります。小さな心配りが、他の候補者との差になります。
受け答えを振り返り次に活かす
面接が終わったら、どんな質問をされ、自分がどう答えたかを振り返っておきましょう。うまく答えられなかった質問は、次の面接に向けて回答を練り直しておくと、同じ失敗を防げます。電話面接は本格的な面接の前段であることが多いため、ここでの気づきを次のステップに活かすことで、選考通過の確率を高められます。
結果を待つ間も他の準備を進める
電話面接の結果を待つ間も、次の選考の準備や、他社の応募を並行して進めておきましょう。1社の結果に一喜一憂して活動が止まってしまうのはもったいないことです。複数の選択肢を持っておくことで、精神的にも余裕を持って転職活動を進められます。次のステップへの準備を止めないことが大切です。