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航空整備士・MRO(航空機整備)・エアライン整備への転職完全ガイド【2026年版】

公開:2026-05-20更新:2026-05-20監修:転職エージェントLab 編集部

「航空整備士として航空会社・MRO企業で働きたい」「自衛隊・防衛省の整備職から民間航空業界に転職したい」「航空整備士資格(一等・二等)の取得方法と転職市場での活かし方を知りたい」——航空整備士(Aircraft Maintenance Engineer)は、旅客機・貨物機・ヘリコプター・小型機の安全運航を支えるために、機体・エンジン・電子機器の点検・整備・修理・オーバーホールを担当する専門技術職です。「空の安全を守る」という社会的責任の大きさと、高い専門技術を必要とする仕事の性質から、需要が安定して高い職種です。

2026年現在、航空旅客需要の回復・LCC(格安航空会社)の拡大・ドローン(無人航空機)の産業利用拡大・eVTOL(電動垂直離着陸機)の実用化準備など、航空整備・MRO市場は変化と成長が続いています。また、整備士の高齢化による世代交代需要・防衛力強化による自衛隊航空機整備士の需要増加も転職市場に影響しています。本記事では、航空整備士・MRO・エアライン整備への転職戦略を詳しく解説します。

航空整備・MROの仕事内容と活躍場所

航空整備士・MROエンジニアの業務と主な職場を解説します。

航空整備士の主な業務内容

航空整備士の業務は整備の種類と対象機種・システムによって分類されます。①「ライン整備(Line Maintenance)」——出発前・到着後の日常点検・フライト間整備で、機体外部の目視確認・エンジン始動点検・液体補充・不具合の初期対応を行います。空港の格納庫・エプロンで作業し、フライトスケジュールに合わせた時間制約の中で安全確認を行います。②「重整備・オーバーホール(Heavy Maintenance・C/D Check)」——数年ごとに実施する機体の分解・詳細点検・修理・部品交換を行う大規模整備です。胴体の腐食検査・構造修理・エンジンのオーバーホール・アビオニクス(航空電子機器)のアップデートが含まれます。③「エンジン整備(Engine MRO)」——CFM56・GE90・PW1100G等の航空エンジンの分解・部品交換・試運転を担当するエンジン整備士。エンジンメーカー認定の資格・トレーニングが必要で、専門性が高く処遇も高い分野です。

④「アビオニクス・電子機器整備(Avionics)」——フライトマネジメントシステム(FMS)・自動操縦装置・航法システム(ILS・GPS)・衛星通信・エンターテインメントシステムの点検・修理・ソフトウェアアップデートを担当します。電子工学・ソフトウェアの知識が必要な領域でITエンジニアの航空業界への転身が見られます。⑤「コンポーネント整備(Component MRO)」——航空機の各部品(ランディングギア・アクチュエーター・油圧部品等)を機体から取り外してオーバーホール・修理する部品専門の整備工場での業務。⑥「ドローン・UAV整備」——産業用ドローン(農業・測量・インフラ点検)の定期点検・修理・部品交換を担う新興分野で、無人航空機整備士の養成が始まっています。

  • ライン整備:空港での出発前日常点検・不具合初期対応(時間制約あり)
  • 重整備(C/Dチェック):機体分解・腐食検査・構造修理・大規模整備
  • エンジン整備(Engine MRO):航空エンジンの分解・部品交換・試運転
  • アビオニクス:FMS・自動操縦・航法システム・衛星通信の整備
  • コンポーネント整備:ランディングギア・油圧部品の専門オーバーホール
  • ドローン・UAV整備:産業用ドローンの点検・修理(新興分野)

航空整備の主な職場と業界構造

航空整備士の主な職場と特徴として、①「航空会社(ANA・JAL・スカイマーク・LCC各社)の整備部門」——自社機材の整備を担当するIn-house MRO。ANAエアラインズ(ANAHD)・JALエンジニアリングは日本最大の航空整備組織で、整備士・エンジニア・品質保証担当が多数在籍します。LCC(ジェットスター・ピーチ・スプリング)は機材台数が少なく整備部門は小規模ですが成長中です。②「独立系MRO企業」——航空会社から独立したMRO専業企業(ST Engineering・Lufthansa Technik・SR Technics等の外資系MRO・国内では日本エアシステム航空整備等)が航空会社・リース会社から整備委託を受けます。

③「航空機メーカー・エンジンメーカーのサービス部門」——Boeing(Boeing Global Services)・Airbus(Airbus Services)・GE Aviation・Pratt & Whitneyはメーカーとして整備・アップグレード・スペアパーツ供給を担うフィールドサービスエンジニアを国内外に配置しています。④「自衛隊・防衛省」——航空自衛隊・海上自衛隊の航空機整備員は民間航空整備士資格取得者に比肩する技術訓練を受けており、除隊後の民間航空業界への転職が多く見られます。⑤「官公庁・国土交通省航空局(JCAB)」——航空機の型式証明・整備規程審査・航空整備士試験の管理を行う行政側のポジション。

  • 航空会社整備部門(ANA・JAL):自社機材の整備・メンテナンス・品質保証
  • 独立系MRO(ST Engineering・Lufthansa Technik等):委託整備・グローバル運営
  • 航空機メーカー(Boeing・Airbus等):フィールドサービスエンジニア・サポート
  • 自衛隊→民間:航空自衛隊整備員が民間航空業界へ転身(資格・経験が評価)
  • エンジンメーカー(GE・PW・Rolls-Royce):エンジン専門のMROサービス
  • 国土交通省航空局:型式証明・整備規程審査・航空整備士試験管理

航空整備士の年収・資格・転職方法

航空整備士の年収水準と転職に必要な資格・準備を解説します。

年収水準と航空整備士資格

航空整備士の年収は所属機関・職位・保有資格によって異なります。ANAエンジニアリング・JALエンジニアリングの整備士(中堅・5〜10年):年収500〜800万円、重整備・エンジン整備のシニア技術者:年収700〜1,000万円、MRO企業の品質保証マネジャー・整備技術マネジャー:年収700〜1,200万円、航空機メーカーのフィールドサービスエンジニア(Boeing・Airbus):年収800〜1,500万円(外資系高水準)です。自衛隊整備員からの転職では、民間での初年度から400〜600万円程度からスタートし、資格取得・経験で昇給するケースが多いです。

航空整備士資格として、①「航空整備士(一等・二等)」——国土交通大臣が発行する国家資格で、航空機の整備・確認(整備後の飛行可能確認)を行うために必要です。一等整備士は事業用の大型航空機(大型旅客機)の確認業務が可能、二等は小型機。一等整備士は難関資格で航空大学校・専門学校・訓練機関での養成課程の修了または実務経験(3〜5年以上)後の試験合格が必要です。②「EASA Part-66(欧州航空整備士ライセンス)」——欧州基準のMROライセンスで、外資系MROやグローバル航空会社での勤務に必要なケースがあります。③「FAA A&P(Aviation Mechanic Certificate)」——米国の航空整備士資格で、ボーイング機の整備に関わる場合に加点される資格。

  • 大手航空会社整備士(中堅):年収500〜800万円
  • 航空機メーカーFS(Boeing・Airbus):年収800〜1500万円(外資)
  • 航空整備士(一等):大型旅客機の確認業務に必要な国家資格・最難関
  • 航空整備士(二等):小型機の整備・確認業務の国家資格
  • EASA Part-66:欧州基準のMROライセンス(外資系MRO対応)
  • FAA A&P:米国航空整備士資格(ボーイング機整備で有利)

よくある質問

Q

自衛隊・防衛省の航空機整備員から民間航空会社に転職できますか?

A

自衛隊の航空機整備員から民間航空業界への転職は非常に現実的なキャリアパスです。航空自衛隊・海上自衛隊での整備訓練・実務経験は民間航空会社・MRO企業に高く評価されます。特に、自衛隊在籍中に「二等航空整備士」を取得している場合(自衛隊では業務の一環として資格取得機会がある)、退官後の転職で即戦力として採用されやすくなります。主な転職先として、ANAエンジニアリング・JALエンジニアリング・スカイマーク・LCC・独立系MROなどが自衛隊経験者を積極的に採用しています。退官後の転職支援制度(自衛隊援護業務)の活用と、民間MROの採用情報を事前にリサーチすることが重要です。

Q

航空整備士の資格取得に最短でどのくらいかかりますか?

A

二等航空整備士(小型機)の取得は、国土交通省航空従事者試験(学科試験+実技試験)の合格が必要です。専門学校・航空大学校で2〜4年の養成課程を修了後に試験受験が標準ルートです。一等航空整備士(大型旅客機)は、二等取得後に航空会社・MRO企業での実務経験3年以上(機種限定の整備業務)が受験要件となり、取得までに5〜10年かかるのが一般的です。社会人から航空整備士を目指す場合、「航空専門学校(夜間・通信は少ない)」での2〜3年の学び直しが最も現実的です。ただし、既に機械・電子系の技術職経験がある場合、試験科目の一部免除や実務経験による受験資格取得が可能なケースもあります。

Q

ドローン(UAV)整備は将来性がありますか?航空整備士資格が必要ですか?

A

産業用ドローン(農業散布・インフラ点検・測量・配送)の普及により、ドローン整備・メンテナンスの需要は拡大しています。2026年現在、国土交通省のドローン操縦免許(一等・二等無人航空機操縦者技能証明)制度は整備されましたが、ドローン整備の国家資格は未整備の状態です。DJI・Skydio等のドローンメーカーや農業ドローンの点検・修理は、機械・電子工学の基礎技術+ドローンメーカーの認定資格で対応するケースが多いです。航空整備士(一等・二等)の資格はドローン整備には現在のところ必須ではありませんが、eVTOL(空飛ぶクルマ)が実用化される2030年代以降は有人・無人を問わない航空機整備の統合資格制度が整備される可能性があります。

Q

航空整備士は体力的・生活面での負担が大きいですか?

A

航空整備士の働き方の特徴として、①「シフト勤務・夜勤」——航空機の整備はフライトスケジュールに合わせて早朝・夜間・休日作業があります。特にライン整備は早朝・深夜対応が多く、生活リズムへの適応が必要です。②「屋外・格納庫作業」——エプロン(駐機場)での作業は雨・雪・猛暑の屋外環境で行われることもあります。③「高所・密閉空間での作業」——翼の上・エンジンナセル内・機体下面での作業があり、高所恐怖症の方には厳しい環境です。一方で「直接フライトの安全を支えている」という使命感・やりがいを強く感じる職種であり、整備士の職業満足度は他業界と比較して高い傾向があります。重整備(Heavy Check)の部署は昼間勤務中心で夜勤が少なく、生活リズムが安定しやすいです。

この記事を書いた人

転職・キャリア専門メディア 編集部

転職エージェントLab 編集部

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