育休中・育休明けに転職を考える理由
育休をきっかけに転職を考える方は多く、その理由は様々です。育休を取得してみて初めて気づく会社の問題点・職場復帰への不安・キャリアを見直すきっかけとしての育休など、転職を考えるタイミングとして育休は珍しくありません。
育休中に転職を考える主な理由
- ●育休中に会社の体制・文化・育児への理解度に問題を感じた
- ●育休前の職場環境・人間関係に戻りたくない
- ●時短勤務・リモートワーク対応のある職場に移りたい
- ●育休中に家族と過ごしてキャリアの方向性を見直したい
- ●復帰後の職場でキャリアアップが見込めないと感じた
- ●パートナーの転勤・引越しへの対応
育休中に転職する場合の注意点
育休中に転職する場合、育休給付金(育児休業給付金)への影響について正しく理解しておくことが重要です。
育児休業給付金への影響
育休中に転職すると、転職先での育休は「新たな育休」となります。新しい会社での育休取得には「育休開始前の1年間に雇用保険の被保険者期間が11ヶ月以上」という条件があります。
つまり、転職後すぐに育休を取得しても、新しい会社での育休給付金は条件を満たさない限り受け取れません。この点は十分に注意が必要です。
- ●現在受け取っている育休給付金:育休期間中は通常通り受け取れる(退職日まで)
- ●転職先での育休給付金:新しい会社で1年以上勤務してから育休を取得する必要あり
- ●育休中の転職活動自体は法律違反ではない
- ●内定承諾・入社日は育休終了後(復帰日)以降に設定することが多い
保育園への影響
転職により会社が変わると、保育園の審査(就労証明書の再提出)が必要になる場合があります。転職時期と保育園の申込・入所時期が重なる場合は、特に注意が必要です。
転職先の入社日・就労開始日が保育園の入所審査に影響するため、保育園入所を確保してから転職する・転職と保育園の申込時期をすり合わせる、といった計画が必要です。
社会保険の切り替え
育休中に転職すると、健康保険・厚生年金の切り替えが発生します。退職日〜新しい会社の入社日の間に空白期間がある場合、国民健康保険への加入が必要になる場合があります。スムーズな手続きのため、転職エージェントや社会保険労務士に相談することをおすすめします。
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育休明けに転職するベストなタイミング
育休明けの転職においても、タイミングの選び方が重要です。
育休中(復帰前)に転職活動を始めるパターン
育休中に転職活動を行い、育休終了(復帰)と同時または直後に新しい会社に入社するパターンです。育休中は時間があるため、じっくりと転職活動に時間を使えます。
注意点として、育休中の転職活動は就業規則に違反しない形で行う必要があります。また、育休給付金受給中の転職が確定した際は、ハローワークへの届け出が必要な場合があります。
育休明けに一度復帰してから転職するパターン
一度育休明けに現職に復帰し、数ヶ月〜1年程度勤務してから転職するパターンです。在職中の転職活動になるため収入が安定しており、転職先を焦らず選べるメリットがあります。
また、育休明けに現職で働くことで「育休後の働き方・会社の対応」を実際に確認した上で転職を判断できます。「思ったより職場が理解的だった」と感じて転職をやめるケースも少なくありません。
転職活動のベストな時期
一般的に転職市場の繁忙期は1〜3月(4月入社向け)と7〜9月(10月入社向け)です。この時期は求人数が増えるため、選択肢が広がります。
育休明け転職者におすすめの転職エージェント
パソナキャリア【女性・育休明け転職に特に強い】
育休・産休経験者の転職支援に実績のあるパソナキャリア。ライフイベントへの理解が深いコンサルタントが担当し、時短勤務対応・育児中でも働きやすい求人を優先的に紹介してもらえます。
リクルートエージェント【育休明け・フルタイム復帰に求人数最多】
フルタイムでキャリアを続けたい育休明け転職者には、求人数最多のリクルートエージェントが適しています。育児中でも働きやすい職場・リモートワーク対応求人・時短勤務可能求人を多数保有しています。
女性転職エージェント(マイナビエージェント女性活躍支援)
マイナビエージェントでは女性の転職・育休明け転職の支援に力を入れており、育児中の転職者向けのサポートが充実しています。女性専任のキャリアアドバイザーに相談できる体制も整えています。
育休明け転職で面接時に気をつけること
育休取得を前向きに説明する
面接では育休取得の事実を隠す必要はありませんが、ネガティブに捉えられないように伝え方を工夫することが重要です。「育休中に〇〇(スキルアップ・勉強)に取り組んだ」「育休をきっかけに自分のキャリアを見直した」という前向きな説明が効果的です。
育児との両立について具体的なプランを伝える
「子供が熱を出したらどうするか」という質問は面接でよく聞かれます。「パートナーと分担する」「近くに頼れる親族がいる」「ファミリーサポートを利用する」など、具体的なバックアップ体制を準備して答えましょう。
時短勤務の希望は正直に伝える
時短勤務が必要な場合は、選考の早い段階でエージェントや企業に確認・相談することが大切です。後から「やっぱり時短が必要」となると内定取消リスクや入社後のトラブルにつながる可能性があります。
企業タイプ別に見る育休明け転職のしやすさ
育休明けの転職しやすさは、応募先企業の制度・文化によって大きく異なります。企業タイプごとの傾向を把握した上で応募先を選びましょう。
大手企業:制度は充実しているが選考のハードルは高い
大手企業は時短勤務・在宅勤務制度が整備されていることが多く、育児との両立はしやすい傾向があります。一方で応募が集中しやすく、即戦力性を厳しく問われる選考になりやすい点は理解しておきましょう。
外資系企業:成果主義でフレックス制度が浸透
外資系企業は在宅勤務・フレックスタイム制度が浸透しており、成果さえ出していれば勤務時間や働き方に柔軟性を持たせやすい傾向があります。ただし成果に対するプレッシャーは相応にあるため、両立への現実的な見通しをすり合わせておくことが重要です。
中小企業・ベンチャー企業:柔軟だが制度面の確認が必須
中小企業やベンチャー企業は個別対応で柔軟な働き方を認めてもらいやすい反面、時短勤務やリモートワークの制度が明文化されていないケースもあります。面接時に運用実態を具体的に確認しておくことが後悔しない転職につながります。
育休明け転職でよくある失敗と対策
育休明け・育休中の転職活動で実際によく起きる失敗パターンとその対策を紹介します。
- ✓内定後に時短勤務が認められないことが判明:内定承諾前に必ず勤務条件(時短の可否・在宅勤務の頻度)を書面やメールで確認しておきましょう
- ✓保育園の入所時期と入社日が合わない:入社日の調整余地をエージェントを通じて早めに企業側に相談しておくことが重要です
- ✓面接で育児との両立に不安を持たれ選考が進まない:曖昧な回答ではなく、緊急時の対応体制まで具体的に説明できるよう準備しておきましょう
- ✓収入減を想定せずに転職してしまう:時短勤務による給与減額分も含めた世帯収入のシミュレーションを転職前に行っておくことをおすすめします
転職以外の選択肢も検討する
育休をきっかけに転職を考え始めた場合でも、必ずしも転職だけが選択肢ではありません。
社内異動・部署変更の相談
今の会社自体に不満がなく、業務内容や人間関係だけが課題である場合は、人事に社内異動を相談する方法もあります。育休復帰前後は会社側も配慮しやすいタイミングであるため、率直に相談してみる価値があります。
時短勤務・在宅勤務制度の活用交渉
現職の制度を最大限活用できていない場合、まずは時短勤務や在宅勤務の申請・交渉を行うことも一案です。転職はいつでも可能な選択肢のため、まず現職での改善余地を探ってから最終判断することをおすすめします。
育休中・育休明け転職の職務経歴書で工夫すべきポイント
育休期間が職務経歴書に空白として現れることに不安を感じる方は多いですが、書き方次第でマイナス印象を避けることができます。
- ✓育休期間も「在籍期間」として明記し、キャリアの断絶ではないことを示す:退職ではなく育児休業であることを明確にしましょう
- ✓育休中に取り組んだ学習・資格取得があれば具体的に記載する:オンライン講座の受講・資格取得などは意欲の証明になります
- ✓育休前の実績はできる限り定量的に記載する:ブランクがあっても、育休前の成果が正当に評価される書き方を意識しましょう
- ✓復帰後の勤務条件(時短勤務期間など)が明確な場合は、職務経歴書ではなく面接で口頭説明する方が誤解を招きにくいです
パートナーとの役割分担を転職前に整理する
育休明けの転職を成功させるには、パートナーとの家事・育児の役割分担を事前に具体的に整理しておくことが非常に重要です。
送迎・急な発熱時の対応分担を明確にする
保育園の送り迎えや、子供が急に発熱した際の対応を「どちらが」「どの条件で」担当するかを事前に具体的に決めておくことで、転職後の生活が想定外にならずに済みます。面接で聞かれた際にも、自信を持って説明できるようになります。
家事の外部委託・時短家電の活用も検討する
家事代行サービスや時短家電(食洗機・乾燥機付き洗濯機など)を活用し、家庭内の負担を減らす工夫も転職後の両立を支える重要な要素です。転職に伴う収入変化とあわせて、こうした投資も検討しておくとよいでしょう。
育休明け転職の内定承諾からスムーズに退職するまでの流れ
育休中に内定を得た場合、退職の申し出から実際の退職日までの段取りは通常の転職以上に慎重な調整が必要です。
- ✓内定承諾前に、退職希望日(育休終了日または復帰予定日の前日)を転職先と現職の双方に明確に伝えておく
- ✓現職への退職の意思表示は、育休からの復職を予定していた期日より前に、できるだけ早めに行う(就業規則で定められた申告期限を確認)
- ✓退職に伴う社会保険・雇用保険の手続き(離職票の受け取りなど)は現職の人事担当と早めにやり取りしておく
- ✓引き継ぎが必要な業務がある場合は、育休前の引き継ぎ資料を活用しつつ、リモートでの引き継ぎ対応も検討する
- ✓退職日と転職先の入社日の間に空白期間ができる場合は、健康保険の任意継続や国民健康保険への切り替え手続きを事前に確認しておく
- ✓保育園に在園中の場合は、退職・転職に伴う就労状況の変更を自治体に速やかに届け出て、通園継続の要件を満たしているか確認しておく